ソウル・トレインのテーマ

ソウル・トレインのテーマ (TSOP (The Sound of Philadelphia))

「ソウル・トレインのテーマ」（TSOP (The Sound of Philadelphia)）は、1974年にMFSBがスリー・ディグリーズをフィーチャーして発表し、大ヒットを記録した楽曲です。フィラデルフィア・ソウルの象徴として知られ、アメリカの音楽番組『ソウル・トレイン』のテーマ曲として広く親しまれました。

リリースとヒット

この楽曲は、ケネス・ギャンブルとレオン・ハフによって作曲され、フィラデルフィア・インターナショナル・レーベルからリリースされました。特徴的なのは、ディスコソングとして初めてBillboard Hot 100で1位を獲得したという点です。日本では、1974年にスリー・ディグリーズのシングルとして発売され、1975年には「TV版」として再リリースされています。

楽曲の特徴

「ソウル・トレインのテーマ」は、基本的にインストゥルメンタル作品であり、フィラデルフィア・ソウルのスタイルを色濃く反映した豪華なストリングスとホーンセクションが印象的です。スリー・ディグリーズによるボーカルは、曲中で2箇所のみ挿入されています。具体的には、最初のパートの終わりに「People all over the world」と歌う部分と、フェードアウトで「Let's get it on/It's time to get down」と歌う部分です。

チャート成績

1974年春、「ソウル・トレインのテーマ」はBillboard Hot 100で2週にわたり1位を獲得しました。R&Bチャートでも1位（1週）、アダルト・コンテンポラリー・チャートでも1位（2週）を獲得し、その人気を不動のものとしました。

その後

『ソウル・トレイン』は番組のリニューアルに伴いテーマ曲が何度か再録音されましたが、ディスコ、1980年代のR&B、ニュージャックスウィング、ヒップホップ、ネオ・ソウルなど、ブラック・ミュージックの時代を超えて「TSOP」はテーマソングとして使用され続けました。

カバーバージョンと使用例

「ソウル・トレインのテーマ」は、様々なアーティストによってカバーされています。デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズは、12インチ版「ジャッキー・ウィルソン・セッド」のB面でこの曲をカバーし、後にリマスター版アルバム『カモン・アイリーン』にも収録されました。また、1978年にはレゲエバンドのインナー・サークルがレゲエ調にカバーしています。

その他、1987年（ジョージ・デューク）、1999年（サンプソン）にもカバーバージョンが制作され、『ソウル・トレイン』のメインテーマとして使用されました。特に1999年のカバー版は、番組の最終回まで使用されています。

1995年には、シスターラビッツのメドレー曲「汽車ポッポ鉄道どこまでも」の一部にも使用されました。

現在でも、シチズンズ・バンク・パークでフィリーズのホームゲーム前に必ず流されるなど、幅広い層に親しまれています。

関連項目

* 1974年のビルボード・ホット100による1位のシングル一覧

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