ソウル市メトロ9号線9000系電車

9000系電車について

9000系電車は、ソウル市メトロ9号線の通勤型電車で、2009年7月に運行を開始しました。この電車は韓国型標準電動車を基にした設計に基づいて製造され、通勤客の利便性に応えるための特徴を備えています。

概要

この電車は、当初は車体長18,000mm、車幅2,800mmと中型規格での設計が予定されていましたが、仁川国際空港鉄道との直通運転を考慮し、結果的に車体長19,500mm、車幅3,120mmの大型規格となりました。車体は耐久性のあるステンレス鋼で製造され、ATO方式（自動運転機能）も導入されています。

座席は片持ち式のロングシートで設計されており、座席下には荷物を収納するスペースも確保されています。また、特別席の上には荷棚が設置されていますが、その数は限られており、主に優先席と7人席の2ヶ所のみです。前面には列車番号と種別が交互に表示されるディスプレイがありますが、行き先の表示はありません。

車両形態

9000系電車は、開業時から現在にかけて段階的に導入されてきました。

1次車

2009年に901-924編成として4両編成24本、計96両が導入されました。この車両は第1期区間（開花～新論峴間）の開業に合わせて運行を開始しました。

2次車

2011年には925-936編成の4両編成12本、合計48両が追加導入されました。当初の予定よりも混雑が激化したため、早期に導入された経緯があります。

3次車

第3期区間（総合運動場～中央報勲病院間）が延伸される際に、2016年から937-944編成の4両編成8本や、6両編成の945編成（計38両）が製造されました。さらに、1、2次車を6両編成化するために901-944編成を改造する作業も行われました。

4次車

2023年には、9号線の混雑緩和および第4期区間（中央報勲病院～セムト公園間）の開業に対応するため、946-953編成の6両編成8本、合計48両が導入予定です。この新型車両はブレーキの形状が変更され、車内のつり革や乗降ドアの照明も改善されています。また、ワイヤレス充電器も搭載されています。

編成番号

ソウル市メトロ9号線の編成番号は、4桁の車号から号車を示す百の位を除いた3桁で表されています。たとえば、901編成は1号車が9001になります。

配属

すべての9000系電車は金浦車両事業所に配属されています。

9000系電車は、その設計と機能面での進化を通じて、ソウルでの通勤輸送に重要な役割を果たしています。利便性と快適性を向上させるために、新たな技術や仕様が取り入れられ、今後の増発や延伸にも対応できる体制が整えられています。

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