ソユーズMS-04

ソユーズMS-04：国際宇宙ステーションへの迅速な旅

ソユーズMS-04は、2017年4月20日に打ち上げられたロシアの宇宙船であり、国際宇宙ステーション（ISS）へ第52次長期滞在クルーを送り届けるという重要な任務を担いました。この宇宙船には、ロシア人コマンダーとアメリカ人フライトエンジニアの2名が搭乗し、宇宙へと旅立ちました。

打ち上げからドッキングまでの時間短縮

ソユーズMS-04の特筆すべき点は、打ち上げ後にISSとドッキングするまでの時間を大幅に短縮する運用が初めて実施されたことです。従来のソユーズ宇宙船では、ISSへの到着まで約2日間を要していましたが、MS-04では約6時間に短縮されました。この時間短縮は、クルーの負担軽減や実験スケジュールの効率化に大きく貢献するものと期待されました。

異例の2人乗り

ソユーズMS-04は、ソユーズ宇宙船としては133機目にあたりますが、乗員が2名のみであったという点も特徴的です。これは、ソユーズTMA-2以来の珍しいケースでした。通常、ソユーズ宇宙船は3名の宇宙飛行士を輸送するように設計されています。

クルー構成変更の背景

ソユーズMS-04が2人乗りとなった背景には、2017年にロシアがISSに派遣する宇宙飛行士の数を減らすという決定がありました。当初は3名のクルーが搭乗する予定でしたが、2016年11月にNASAとロスコスモスの間でクルーの割り当て変更に関する取り決めが行われました。その結果、ソユーズMS-04に搭乗予定だったアレクサンダー・ミシュルキンとマーク・T・ヴァンデハイは、ソユーズMS-06に搭乗することになったのです。

ソユーズMS-04の意義

ソユーズMS-04は、ISSへの人員輸送という重要な役割を果たすとともに、宇宙船の運用効率化という新たな試みにも挑戦した宇宙船でした。クルー構成の変更というイレギュラーな事態もありましたが、無事にミッションを成功させ、宇宙開発の歴史に新たな一ページを刻みました。

参考文献

ウィキメディア・コモンズ：ソユーズMS-04に関するカテゴリ

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