ソユーズMS-13

ソユーズMS-13：ISSへの有人ミッション

ソユーズMS-13は、ISS（国際宇宙ステーション）へ第60次長期滞在クルーを送り届けるために2019年7月20日に打ち上げられた有人宇宙ミッションです。このミッションは、初の月面着陸から50周年という記念すべき年に実施されました。

ミッションの概要

ソユーズMS-13は、ソユーズ宇宙船としては142回目の飛行にあたります。
クルーは、ロシア人コマンダーに加え、アメリカ人とイタリア人のフライトエンジニアで構成されました。

商業乗員輸送プログラムとの関連

当初、このミッションはNASAが契約した最後のソユーズ宇宙船による飛行となる予定でした。背景には、今後の宇宙飛行士輸送は商業乗員輸送プログラムに移行するという計画がありました。しかし、商業乗員輸送プログラムの遅延を受け、NASAは確実性を高めるため、追加でソユーズの座席を2つ購入することを検討しました。

クルー

コマンダー：アレクサンドル・スクボルツォフ（ロスコスモス）
フライトエンジニア1：アンドリュー・モーガン（NASA）
フライトエンジニア2：ルカ・パルミターノ（ESA）

バックアップクルー

コマンダー：セルゲイ・リジコフ（ロスコスモス）
フライトエンジニア1：トーマス・マーシュバーン（NASA）
フライトエンジニア2：マティアス・マウラー（ESA）

ソユーズ宇宙船の再配置

2019年8月26日、ソユーズMS-13のクルーは、宇宙船を手動操縦でズヴェズダモジュールの後方側ポートからポイスクモジュールへ移動させる作業を実施しました。この再配置は、ソユーズMS-14がズヴェズダモジュールへ自動ドッキングするための場所を確保するために行われました。MS-14の最初のドッキング試みは、2019年8月24日にポイスクモジュールの信号増幅器の不具合により中止されていました。今回の再配置によって、MS-14のズヴェズダモジュールへの自動ドッキングが可能になりました。ソユーズ宇宙船の再配置が行われたのは、2015年8月のソユーズTMA-16Mミッション以来のことでした。

ソユーズMS-13ミッションは、宇宙ステーションへの人員輸送におけるソユーズ宇宙船の重要な役割を示すとともに、今後の宇宙開発における商業乗員輸送プログラムの重要性を示唆するものでした。

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