ソユーズTMA-01M

ソユーズTMA-01M：宇宙ステーションへの革新的な旅

ソユーズTMA-01Mは、第25次長期滞在クルーを国際宇宙ステーション（ISS）へ送り届けるという重要なミッションを担い、2010年10月7日に打ち上げられました。これはソユーズ宇宙船にとって107回目の打ち上げであり、TMA-M型ソユーズ宇宙船としては初の打ち上げとなりました。

革新的な宇宙船

ソユーズTMA-01Mは、RKKエネルギアがTMA型を基に開発したTMA-M型の最初の宇宙船です。この宇宙船は、旧式の電子デバイスを最新のものに置き換えることで、70kgの軽量化を実現しました。特に注目すべきは、30年以上使用されてきた旧式の「アルゴン」アナログ制御システムを、最新のデジタル船内コンピュータ「TsVM-101」に置き換えたことです。これにより、宇宙船全体の電力消費が削減され、機械船モジュールのフレームにはアルミニウム合金が使用され、製造が容易になりました。

この近代化されたソユーズ宇宙船は、現在ロシアで開発中のPPTS宇宙船で使用される可能性のある新しい装置のテストプラットフォームとしての役割も担っています。クルーの一員であったスコット・ケリーは、宇宙飛行士が操縦に集中しやすいように設計された新しいディスプレイを高く評価しました。

開発試験飛行はTMA-01MとTMA-02Mの2回が計画され、3回目のTMA-03Mは認定試験として実施されました。これらの試験では、宇宙船の通常運用だけでなく、手動高度制御、スラスターを使用した軌道上での姿勢制御、ISS周辺の手動操縦モードでの飛行など、通常とは異なる運用も検証されました。

打ち上げからドッキングまで

2010年10月7日23:10:55（UTC）、ソユーズTMA-01Mはバイコヌール宇宙基地からソユーズFGロケットで打ち上げられました。打ち上げから9分後、宇宙船は地球周回低軌道に到達し、近地点高度199.85km、遠地点高度258.77km、軌道傾斜角51.63度の軌道に乗りました。その後、太陽電池パネルとアンテナが展開され、ISSへの接近が開始されました。

2010年10月10日00:01（UTC）、ソユーズTMA-01Mは予定よりわずかに早くISSのPoiskモジュールにドッキングしました。ドッキングは、高度354kmの上空、チリ沖の南太平洋上空で行われました。その後、宇宙船とPoiskモジュールのラッチとフックが固定され、気密性のチェックが行われ、03:09（UTC）にハッチが開かれました。

クルー

ソユーズTMA-01Mのクルーは以下の3名でした。

アレクサンドル・カレリ (5) - ロシア RSA
スコット・ケリー (3) - アメリカ合衆国 NASA
* オレグ・スクリポチカ (1) - ロシア RSA

ソユーズTMA-01Mは、宇宙探査における重要な一歩であり、その革新的な技術は、将来の宇宙船開発に大きな影響を与えることでしょう。

国際宇宙ステーションのクルー交代／ソユーズ宇宙船交換ミッション24S (JAXA)

もう一度検索