ソユーズTMA-11

[ソユーズ]]TMA-11は、2007年10月にソユーズFGロケットによって打ち上げられた国際宇宙ステーション]への飛行ミッションです。このミッションでは、第16次長期滞在のクルー2名がISSへ派遣されました。また、ロシアと[[マレーシアの契約に基づき、マレーシア人初の宇宙飛行士であるシェイク・ムザファ・シュコア氏が搭乗し、宇宙への旅を実現しました。

乗組員

打ち上げ時の乗組員は以下の通りです。

ユーリ・マレンチェンコ (4) - 船長 - RSA
ペギー・ウィットソン (2) - フライトエンジニア - NASA
シェイク・ムザファ・シュコア (1) - 宇宙飛行関係者 - マレーシア

帰還時の乗組員は以下の通りです。

ユーリ・マレンチェンコ (4) - 船長 - RSA
ペギー・ウィットソン (2) - フライトエンジニア - NASA
李素妍 (1) - 宇宙飛行関係者 - 韓国

バックアップクルーは以下の通りです。

サリザン・シャリポフ - 船長 - RSA
マイケル・フィンク - フライトエンジニア - NASA
ファイズ・カリード - 宇宙飛行関係者 - マレーシア

特筆すべき点として、帰還時にはソユーズ宇宙船としては初めて、2名の女性宇宙飛行士（ペギー・ウィットソンと李素妍）が同時に搭乗しました。

再突入時の不具合

しかし、ソユーズTMA-11は、ISSからの離脱後、機器の故障により、緊急時に使用する弾道突入コースで大気圏に再突入するという不測の事態に見舞われました。同様の事態は、前回のソユーズTMA-10でも発生しており、関係者に衝撃を与えました。

弾道突入コースでの再突入は、乗組員に大きな身体的負担を強います。今回は、降下中の乗務員に最大で10Gもの重力加速度が加わりました。その結果、李素妍飛行士は頸椎と腰を痛め、病院へ入院することとなりました。

また、異常な大気圏突入により、ソユーズTMA-11は当初の予定着陸地点から西に475kmも отклониться。途中から無線通信が途絶え、安否確認が困難となりました。着陸後、ソユーズカプセルに搭載されていた緊急時用の衛星電話によって、乗組員の無事が確認されました。RSA（ロシア連邦宇宙庁）は、ISSからの観測データと地上レーダーの情報をもとに、直ちに2機のヘリコプターを派遣し、乗組員の捜索を開始、無事発見に至りました。

原因究明と対策

ソユーズ宇宙船で連続して異常な再突入が発生したことを受け、ソユーズ宇宙船の設計に潜在的な欠陥がある可能性が指摘されました。そのため、設計の見直しや、打ち上げ前の機体、軌道上の機体に対する徹底的な点検が行われました。

その結果、降下モジュールとサービスモジュールの結合箇所を分離するための爆発ボルトに問題があることが判明しました。分離用爆発ボルトの不具合により、モジュールの分離が正常に行われなかったことが、異常突入の原因であると結論付けられました (同様のトラブルは、過去にソユーズ5号でも発生しています)。

この問題を受けて、爆発ボルトの改良と、姿勢制御プログラムの更新が行われました。これらの対策により、同様の問題の再発は防止されています。

外部リンク

国際宇宙ステーションのクルー交代／ソユーズ宇宙船交換ミッション15S (JAXA)

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