ソルタムM68 155mm榴弾砲

ソルタムM68 155mm榴弾砲：イスラエルが誇る野戦砲

ソルタムM68 155mm榴弾砲は、フィンランドのタンペラ（現パトリア）社が開発した155mm榴弾砲をベースに、イスラエルのソルタム・システムズ社がライセンス生産した33口径の榴弾砲です。この砲は、イスラエルの国防における重要な役割を担い、多くの国で採用されました。

開発と特徴

ソルタムM68は、ソルタム・システムズ社が製造した国産の155mm榴弾砲であり、連射速度を向上させるために、圧縮空気を利用した装填補助機構を備えています。この機構により、砲弾の装填が容易になり、射撃速度の向上が実現されました。試作品は1968年に完成し、1970年から量産が開始されました。

実戦での活躍

ソルタムM68は、1973年の第四次中東戦争で初めて実戦に投入されました。この戦争で、その高い性能と信頼性が証明され、イスラエル軍の勝利に貢献しました。その後、チリ、フィリピン、シンガポール、タイ、南アフリカ、ミャンマーなど、多くの国で採用され、各国の軍事力強化に貢献しました。

自走砲への発展

イスラエルでは、ソルタムM68をスーパーシャーマン戦車の車体に搭載した自走榴弾砲、ソルタムL33 155mm自走榴弾砲も開発されました。この自走砲は、密閉式の戦闘室を備えており、乗員の保護と全天候下での運用を可能にしています。

スペック

口径：155mm
重量：9,500kg
砲身長：5115mm（33口径）
仰俯角：-5°~+70°
左右旋回角：90°
運用要員：8名
発射速度：最大発/分、連続射撃時発/分
射程：21,000m（標準榴弾）、m（ロケット補助推進弾）

採用国

イスラエル
チリ
フィリピン
シンガポール
タイ
南アフリカ
ミャンマー

関連項目

大砲
榴弾砲
ソルタムM71 155mm榴弾砲
スーパーシャーマン

外部リンク

Israeli-weapons.com：Soltam M-68 - L-33（英語）

ソルタムM68は、その開発から実戦投入、そして自走砲への発展を通じて、イスラエルの軍事技術の進歩を象徴する存在です。現在でも、多くの国で運用されており、その信頼性と性能は高く評価されています。

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