ソルトレイクシティ (原子力潜水艦)

ソルトレイクシティ (USS Salt Lake City, SSN-716)

ソルトレイクシティは、アメリカ海軍が運用するロサンゼルス級原子力潜水艦の29番艦であり、その名前はユタ州のソルトレイクシティにちなんで付けられました。この艦は、ペンサコーラ級の重巡洋艦に続く名称の艦艇として、海軍史に名を刻んでいます。

艦の建造と就役

1977年9月15日、ソルトレイクシティはバージニア州のニューポート・ニューズ造船所で建造が決定され、1980年8月26日に起工しました。その後、1982年10月16日にキャサリーン・ガーン夫人によって命名され、進水を果たします。最終的に1984年5月12日に艦長リチャード・イットキン中佐の指揮のもと、正式に就役を迎えました。

この艦は、ドキュメンタリー番組『メール・コール』で特集され、その名を広めることとなります。

配備と任務

ソルトレイクシティは、数回の西太平洋への配備を経て、2004年10月22日にアメリカに帰還しました。この間に、グアムや佐世保、横須賀、シンガポール、オアフ島といった重要な港に寄港し、数々の戦術任務を遂行しました。

艦は8度の配備を重ね、その間に4度の「Battle “E”」戦闘効率賞と3度の海軍殊勲部隊章、さらに2度の部隊勲功章を獲得するなど、数々の業績を残しています。

退役とその後

2005年10月26日、ソルトレイクシティはサンディエゴで退役記念式典を行い、同日出航しました。その後、艦は北極点を通過し、2006年1月15日にポーツマス海軍造船所で正式に退役が記録されます。退役後、翌年には曳航され、2007年5月8日にピュージェット・サウンド海軍造船所に到着しました。

この艦は、原子力艦再利用プログラムに基づき解体される予定です。その際、本艦の舵機は、2013年に衝突事故を起こした同型艦「モントピリア」に転用されているというユニークな経緯もあります。

結論

ソルトレイクシティはその活躍の歴史と功績を通じて、アメリカ海軍の潜水艦部隊としての重要な役割を全うしました。多くの任務を遂行し、多くの賞を受賞した本艦の存在は、海軍の進化と技術の象徴とも言えるでしょう。その名は、今後も歴史の中で語り継がれます。

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