ソロモン (ガンダムシリーズ)

ソロモン - 宇宙要塞の歴史

ソロモン（SOLOMON）は、日本のアニメ『機動戦士ガンダム』や『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』などの作品に登場する架空の宇宙要塞です。この要塞は、元々資源採掘のためにアステロイドベルトから持ち込まれた小惑星が、ジオン公国によって軍事用に改装されたものです。一年戦争が起こる前に、ジオン側により強化され、宇宙戦において非常に重要な拠点として位置付けられました。

一年戦争時のソロモン

宇宙世紀0079年、ノーマルな戦況を見極めるとして、ソロモンは旧サイド1宙域に位置し、ジオン公国を守る重要な拠点となりました。当時、この要塞は「ア・バオア・クー」や「グラナダ」とともに、ジオン軍の防衛に欠かせない存在でした。ドズル・ザビ中将が司令官としてその指揮を執り、連邦軍との数々の戦闘が繰り広げられることになります。

一年戦争の終息が近づく中、地球連邦軍は「チェンバロ作戦」を発動し、ソロモンを攻略するために大規模な攻防戦を展開しました。特に、0079年12月24日から25日にかけて展開された戦闘は記録に残るほどのものとなり、双方は膨大な損失を出しながら激しい戦闘を繰り広げました。ジオン側ではザビ家内の派閥抗争の影響で効果的な戦力の集中がうまく行かず、ドズルがその状況に苛立ちを募らせました。

ソロモンの攻略戦と戦術

連邦軍は宇宙要塞ルナツーから舵を取り、彼らの艦隊をソロモンに向けさせました。連邦軍の提督ティアンムは、ソロモンへの攻撃時に太陽光を利用した膨大なビームを放つための設計を陣頭指揮しました。この新しい攻撃方法として、サイド1の残骸周辺でソーラーパネルを使い、要塞の防御を突破しようとします。

連邦軍第3艦隊は敵部隊を引きつける陽動作戦を実施し、その隙に本隊が突撃する形をとりました。これに対し、ドズル・ザビは警戒を強化し、敵の動きを察知しようと努めますが、サイド4方面での激しいMS（モビルスーツ）戦を余儀なくされます。この時、両者が何百ものMSを投入し、宇宙戦闘が展開されました。

ソロモン陥落とその影響

ソロモン要塞の防御が崩れ始めると、連邦側は次々と戦士を投入し大規模な攻撃を再開。ソーラ・システムの照射によって要塞の防衛は大きな打撃を受け、ドズルは当初の戦略を見直し、全防衛ラインを放棄する決断を下しました。最終的には、ソロモンは連邦軍に陥落し、彼らはこの要塞を「コンペイトウ」と改称し、地球連邦の軍事拠点として利用しました。

この後、連邦軍の反攻作戦は続き、ソロモンを利用した作戦は順調に進展します。しかし、ジオン残党は復讐を誓い、しばしばソロモン周辺で小規模な攻撃を行うことになります。

小説版で描かれる異なる展開

富野喜幸名義の小説版では、アニメ版とは異なる展開が描かれており、連邦軍がソロモンを狙って行動するのを傍観しつつ、他の地域への侵攻を試みます。結果的に、ソロモンは戦場にはならず、無傷のまま突き放される展開となります。

結論

ソロモンは戦争における象徴的な存在であり、その後も連邦軍の宇宙拠点として使用される運命にあります。未来の戦争においても重要な基地として利用され続け、シリーズを通しての存在感を示しています。

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