タイタニックの最期

『タイタニックの最期』

1953年に公開された『タイタニックの最期』（原題：Titanic）は、アメリカのパニック映画です。この映画は、1912年に発生した悲劇的なタイタニック号の沈没事故を基にしています。監督を務めたのはジーン・ネグレスコで、主演にはクリフトン・ウェッブやバーバラ・スタンウィックなどの名優が名を連ねています。

この映画は、第26回アカデミー賞において脚本賞と美術監督賞（白黒）の2部門にノミネートされ、見事に脚本賞を獲得しました。その一方で、日本では劇場での公開は行われず、テレビ放送時には『タイタニック』というタイトルで知られていましたが、後に『タイタニックの最期』という名称に変更されて、VHS、LD、DVD、Blu-rayとして販売されました。

ストーリー概要

物語は、上流階級にいるジュリア・スタージェスが、夫リチャードとの関係を断ち切って子供たち、17歳のアネットと10歳のノーマンを連れて故郷のミシガンに帰るために、タイタニック号に乗船するところから始まります。リチャードは、ジュリアと子供たちを追いかけて無理やり船に乗り込んでくるが、彼はジュリアが自分を捨てて実家に戻ろうとしている理由を問いただします。

また、遠征から戻る途中のパデュー大学のテニス選手ギフォード（通称ギフ）は、ジュリアの娘アネットに一目惚れをし、彼女との関係が物語の中で重要な要素となります。

主なキャスト

• - リチャード・スタージェス: クリフトン・ウェッブ
• - ジュリア・スタージェス: バーバラ・スタンウィック（リチャードの妻）
• - ギフォード（ギフ）・ロジャース: ロバート・ワグナー（パデュー大学のテニス選手）
• - アネット・スタージェス: オードリー・ダルトン（スタージェス夫妻の娘）
• - ノーマン・スタージェス: ハーパー・カーター（スタージェス夫妻の息子）
• - モード・ヤング: セルマ・リッター（裕福な女性）
• - エドワード・スミス船長: ブライアン・エイハーン
• - ジョージ・ヒーリー: リチャード・ベイスハート（アルコール依存症の神父）

ナレーターはマイケル・レニーが務めていますが、クレジットには名前は記載されていません。

製作背景

本作の製作は、1912年に発表された米国議会および英国商務省の調査報告書を基にしており、沈没の原因や経緯を描くためには多くのリサーチがなされました。しかしながら、映画では事実と異なる部分もあり、例として船体が分断するのではなく、巨大な破孔から水が侵入する描写や、ボイラーの水蒸気爆発が盛り込まれています。また、劇中音楽は弦楽器主体の楽団ではなく、管打楽器を用いたブラスバンド楽団で演奏されています。

『タイタニックの最期』は、映画ファンにとって記憶に残る作品であり、時を超えて多くの観客に感動を与え続けています。

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