タイラー・ファーラー

タイラー・ファーラー：アメリカを代表するスプリンター

タイラー・ファーラー（Tyler Farrar, 1984年6月2日 - ）は、アメリカ合衆国ワシントン州ワナッチー出身の元自転車プロロードレース選手です。

プロキャリアの初期

2003年にプロに転向し、2006年にはコフィディスに移籍しました。しかし、シルキュイ・ド・ラ・サルトでの落車による鎖骨骨折で、そのシーズンは棒に振る結果となりました。

2008年、ガーミン・スリップストリーム（現 ガーミン・シャープ）に移籍し、彼のキャリアは新たな展開を迎えます。

2009年：躍進の年

ティレーノ〜アドリアティコ第3ステージで、マーク・カヴェンディッシュらを破り区間優勝を果たしました。
ジロ・デ・イタリアに初出場し、第3ステージ終了後には新人賞部門で首位に立ちました。
ツール・ド・フランスにも初出場を果たしました。
デルタ・ツアー・ゼーラントでは総合優勝を飾りました。
ヴァッテンフォール・サイクラシックスでは、マティ・ブレシェルとのスプリント争いを制し、初のビッグタイトルを獲得しました。
ブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージでは、グランツール初勝利を達成しました。

2010年：さらなる飛躍

スヘルデプライスで優勝しました。
ジロ・デ・イタリアでは、第2、第10ステージで勝利を挙げました。
デルタ・ツアー・ゼーラントで総合連覇を達成しました。
ヴァッテンフォール・サイクラシックスでも連覇を果たしました。
GP西フランス・プルエーでは2位に入りました。
ブエルタ・ア・エスパーニャでは、第5、第21ステージで勝利し、ポイント賞部門では2位となりました。
ロンド・ファン・フラーンデレンでは5位に入賞しました。

2011年：ツール・ド・フランスでの勝利

チャレンジ・ブエルタ・ア・マリョルカでは、トロフェオ・パルマ・デ・マヨルカとトロフェオ・カラ・ミリョルの両方で優勝しました。
ティレーノ〜アドリアティコでは区間1勝（第2ステージ）を挙げました。
ヘント〜ウェヴェルヘムでは3位に入りました。
そして、ツール・ド・フランス第3ステージで念願の区間優勝を果たしました。この勝利は、同年のジロ・デ・イタリアで亡くなった親友ワウテル・ウェイラントに捧げられました。
世界選手権・個人ロードレースでは10位となりました。

2012年：ツアー・オブ・カタールでの活躍

ツアー・オブ・カタールでは総合2位となりました。
スヘルデプライスでは2位に入りました。

引退

2017年、タイラー・ファーラーは同シーズン限りでの引退を表明しました。

選手としてのタイプ

スプリンターとしての能力に長けており、2009年のジロ、ツール、ブエルタでは、マーク・カヴェンディッシュ、アレッサンドロ・ペタッキ、アンドレ・グライペルといったトップクラスのスプリンターたちと互角に渡り合いました。特にフランドル地方のクラシックレースを愛し、石畳のレースを得意としていました。パリ〜ルーベやツール・デ・フランドルでは積極的に逃げを打ち、ヘント〜ウェベルヘムやスヘルデプライスではエースとして上位に食い込むなど、その実力を示しました。

外部リンク

* タイラー・ファーラー - サイクリングアーカイヴス（英語）

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