タイロン・スミス

タイロン・ジェラー・スミス：NFLを代表するオフェンシブタックル

タイロン・ジェラー・スミス（Tyron Jerrar Smith, 1990年12月12日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身のプロアメリカンフットボール選手。現在はNFLのニューヨーク・ジェッツに所属し、オフェンシブタックルとしてチームを支えています。

カレッジでの活躍

スミスはUSC（南カリフォルニア大学）に進学後、2年目の2009年シーズンから先発に定着しました。その才能は早くから開花し、2010年シーズンには12試合に出場するなど、チームの中心選手として活躍しました。

NFLでのキャリア

ダラス・カウボーイズ時代

2011年のNFLドラフトにおいて、スミスは全体9位という高い評価を受け、ダラス・カウボーイズから指名されました。これは、カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズが就任して以来、初めて1巡目でオフェンスラインの選手を指名したという記録的な出来事でした。その後、スミスは4年総額1,250万ドルのルーキー契約を結び、プロとしてのキャリアをスタートさせました。

2011年シーズンはライトタックルとして起用され、その才能を遺憾なく発揮し、オールルーキーチームに選出されました。翌2012年シーズンからは、レフトタックルにポジションを変更し、チームのオフェンスラインを支える要となりました。

2013年シーズンには、16試合に出場し、わずか1度しかサックを許さないという安定したパフォーマンスを見せ、自身初となるプロボウル、オールプロセカンドチームに選出されました。この活躍が認められ、2014年シーズン開幕前には、カウボーイズと8年総額1億ドルという大型契約延長に合意しました。

2014年シーズンには、シアトル・シーホークス戦での目覚ましい活躍により、オフェンスラインの選手としては10年ぶりとなる週間最優秀選手に選出されるという快挙を達成しました。また、2年連続となるプロボウル、オールプロファーストチームにも選出され、NFLを代表するオフェンシブタックルとしての地位を確立しました。

その後も、2015年シーズンには16試合に出場し、3年連続でプロボウルに選出されるなど、安定した活躍を続けました。2016年シーズンは怪我に苦しみながらも全試合に出場し、ランブロックでの貢献により、ルーキーのエゼキエル・エリオットがリーグ最多のラン獲得ヤードを記録する原動力となりました。スミス自身も、4年連続となるプロボウル、2年ぶりとなるオールプロファーストチームに選出されました。

2017年シーズンも怪我に悩まされながらも13試合に出場し、5年連続となるプロボウルに選出されました。2018年シーズンには6年連続、2019年シーズンには7年連続となるプロボウルに選出され、その実績が評価され、プロフットボール殿堂によるNFL2010年代オールディケードチームにも選出されました。

2020年シーズンは、過去数年に渡って痛めていた首の手術を受け、2試合の出場に留まりました。2021年シーズンは足首の怪我で6試合を欠場しましたが、2年ぶりとなるプロボウルに選出され、その実力を改めて証明しました。2022年シーズンは開幕前にハムストリングを痛め、シーズンの大半を欠場しましたが、第15週のジャクソンビル・ジャガーズ戦で復帰を果たしました。

タイロン・スミスは、長年にわたりNFLのトップレベルで活躍してきたオフェンシブタックルであり、その実力と実績は高く評価されています。

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