タイ国家統計局

タイ国家統計局（National Statistical Office of Thailand: NSO）

タイ国家統計局（NSO）は、タイ王国の内閣デジタル経済社会省に所属する政府機関です。タイの社会経済活動を把握するための統計データ収集、分析、提供を主な任務としています。

概要

NSOは、タイの国政運営に必要な基礎データとなる人口統計、社会経済統計を収集、管理する中心的な役割を担っています。収集されたデータは、政策分析や研究に活用され、国の発展に貢献しています。具体的には、各種センサスの実施、定期調査、特定目的調査などを通じて、幅広い分野のデータを収集しています。

所在地

NSOの本部は、バンコクのラックシー区に位置しています。正確には、以下の住所に所在します。

政府総合庁舎B棟（อาคารรวมหน่วยราชการ บี）

ヂェーンワッタナ通り

トゥンソーンホーン地区

10210 バンコク

2010年1月から2月にかけて、この場所に移転しました。

内部部局

NSOは、以下のような内部部局で構成されています。

総務部（สำนักบริหารกลาง）
情報通信技術センター（ศูนย์เทคโนโลยีสารสนเทศและการสื่อสาร）
政府統計情報センター（ศูนย์สารสนเทศยุทธศาสตร์ภาครัฐ）
政策統計技術部（สำนักนโยบายและวิชาการสถิติ）
統計調査部（สำนักบริหารจัดเก็บข้อมูลสถิติ）
推計部（สำนักสถิติพยากรณ์）
経済社会統計部（สำนักสถิติเศรษฐกิจและสังคม）
世論統計部（สำนักสถิติสาธารณมติ）

さらに、75県に地方統計事務所を設け、全国的なデータ収集体制を構築しています。

主な統計事業

NSOの統計事業は、以下の5つに分類されます。

1. 人口、商業、漁業、農業、工業の各センサス
2. センサスを補完する定期的な調査
3. 労働力調査などの特定目的の定期調査
4. 特定目的の不定期調査
5. 他の省庁・部局からの委託調査

特に重要な調査は、次の4つです。その他の調査は、各省庁や委員会が独自に行っています。

社会統計課

人口・家計センサス: 10年に一度実施されます。1909年から1947年までは内務省が実施し、1960年以降はNSOが10年ごとに実施しています。住宅センサスは1970年から始まりました。最終報告書は、全国版、4地方版、県別版の3種類が作成されます。
労働力調査: 年3回実施され、雇用状況や労働市場の動向を把握します。

経済統計課

社会経済調査・家計調査: 1986年から2年に一度実施され、家計の収入、支出、生活状況などを把握します。
農業センサス: かつては10年に一度でしたが、近年は2年に一度と頻度が増加しています。農業生産、農家経営の実態を把握します。

その他の情報

関連事項: NSOはデジタル経済社会省の管轄下にあります。
外部リンク: NSOの公式ウェブサイトでは、タイ語版と英語版が提供されています。
タイ国家統計局公式ホームページ（タイ語）)
タイ国家統計局公式ホームページ（英語）)
* 参考資料: 末廣昭氏の研究論文「タイ統計制度発達史序論‐国家統計局、人口センサス、国民所得」（1999年）は、NSOの歴史と発展について詳しく解説しています。

まとめ

タイ国家統計局は、タイの社会経済状況を正確に把握するための重要な役割を果たしています。その活動は、政府の政策立案や研究活動に不可欠であり、タイの発展を支える基盤となっています。幅広い分野にわたるデータ収集と分析を通じて、社会の進歩に貢献しています。

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