デジタル経済社会省

タイのデジタル経済社会省について

タイのデジタル経済社会省（Ministry of Digital Economy and Society: MDES）は、タイ王国政府の省の一つであり、国家の情報技術、通信、デジタル経済社会の発展に責任を負っています。2002年に情報通信技術省（Ministry of Information and Communication Technology: MICT）として設立され、2016年に現在の名称に変更されました。この改名は、デジタル経済社会の重要性の高まりに対応したもので、省の役割を情報技術だけでなく、デジタル経済の企画と振興にまで拡大する意図が込められています。

概要

デジタル経済社会省は、タイにおける情報技術と通信の発展を促進する上で中心的な役割を果たしています。省の長はデジタル経済社会大臣が務め、国家のデジタル戦略の策定、情報インフラの整備、サイバーセキュリティ対策、デジタル経済の振興など、広範な活動を行っています。また、関連する公共機関や企業を監督し、国家のデジタル化を推進しています。

所在地

デジタル経済社会省の本部は、バンコクのラックシー区に位置する政府総合庁舎内にあります。

所在地：
120 หมู่ 3 ชั้น 6-9 อาคารรวมหน่วยราชการ บี ศูนย์ราชการเฉลิมพระเกียรติ 80 พรรษา 5 ธันวาคม 2550 ถ.แจ้งวัฒนะ แขวงทุ่งสองห้อง เขตหลักสี่ กรุงเทพ 10210

部局

デジタル経済社会省は、以下の部局と関連機関を擁しています。

事務
大臣官房
次官事務局
内部部局
気象局
国家統計局
タイデジタル経済社会振興委員会事務局
省関連の公共機関・公社
CATテレコム (CAT Telecom Public Company Limited)
タイ郵便公社 (Thailand Post Company Limited)
TOT (TOT Public Company Limited)
ソフトウェア産業振興事務所 (Software Industry Promotion Agency: SIPA)
タイ国家災害警報センター (National Disaster Warning Center: NDWC)

これらの部局と関連機関は、それぞれが専門分野を担当し、省全体の目標達成に貢献しています。

情報管理・統制

デジタル経済社会省は、過去に情報管理と統制に関わる活動も行ってきました。2004年から2006年のタクシン政権下では、政治運動に関わる内容を持つウェブサイトの閉鎖や接続遮断が行われました。特に、『タイインサイダー』や民主系ラジオ局のウェブサイトが行政処分を受けました。

管理統制計画

同省は法務省と協力し、インターネット上の情報管理と統制を強化するための2つの計画を推進しています。

サイバークリーン計画（Cyber Clean Project）：インターネットサービスプロバイダーと協力し、不適切なウェブサイトへの接続を遮断し、ウェブサイト管理者の通報を促す取り組みです。この計画は、インターネット上の不適切なコンテンツを排除する一方で、個人の知る権利の侵害や不公平な遮断につながるという批判も存在します。
DSIサイバーフォース計画（DSI Cyber Force）：法務省特別捜査局（DSI）のサイバー犯罪事務所が主導する、市民ボランティアによるインターネット犯罪監視・抑止ネットワークです。この計画は、インターネットの安全保障を強化することを目的とし、学生や研究者を含む一般市民が監視、通報活動に協力しています。

YouTube問題とWikileaks遮断

2007年には、国王を侮辱する内容の動画がYouTubeに投稿されたとして、一時的にYouTubeへの接続遮断が行われました。また、2010年には反独裁民主同盟規制を根拠に、Wikileaksへのアクセスが規制されました。

関連事項

内閣 (タイ)

外部リンク

* デジタル経済社会省公式ホームページ（タイ語）

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