タイ石油公社

PTT Public Company Limited（PTT公開株式会社）は、タイを代表するエネルギー関連企業です。同社は、天然ガスと石油の探鉱、生産、精製、販売を事業の中核としており、タイ国内はもとより国際的なエネルギー市場においても重要なプレイヤーとしての地位を確立しています。タイ証券取引所（SET）のSET 50 Indexにも採用されており、その規模と影響力の大きさがうかがえます。

設立と民営化

PTTの歴史は、1978年12月にタイ石油公社（Petroleum Authority of Thailand）として設立されたことに始まります。これは、当時のタイ工業省の直轄下で、燃料公社、タイ国営天然ガス公社、そして国防省のエネルギー事業の一部が統合された結果でした。2001年10月には株式会社へと組織変更を行い、同年12月にはタイ証券取引所に上場し、一部民営化されました。これにより、民間資本が導入され、より市場原理に基づいた経営へと移行することになりました。しかしながら、現在もタイ財務省が株式の52.32%を保有し、間接出資分を含めると約68%をタイ政府が出資する国有企業としての側面も色濃く残っています。

事業内容

PTTは、天然ガスと石油の探鉱から始まり、採掘、精製、生産、そして販売まで、一連のバリューチェーンをカバーしています。この幅広い事業展開が、同社の安定した収益基盤を支えています。さらに、国内外で様々なプロジェクトを推進しており、エネルギー資源の安定供給に貢献しています。

国際的な提携

PTTは、国際的な企業との提携も積極的に行っています。例えば、2005年9月には中国海洋石油総公司と天然ガス田の探査・開発・生産に関する協定を締結しました。また、2007年9月には独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構とGTL（Gas to Liquids）プロジェクトに関する覚書に調印するなど、世界的なエネルギー開発にも積極的に関与しています。これらの提携は、PTTの技術力向上や国際的なプレゼンスの拡大に貢献しています。

子会社

PTTは、複数の子会社を抱えています。主な子会社としては、以下の企業が挙げられます。

PTTグローバル・ケミカル・パブリック・カンパニー・リミテッド（PTT Global Chemical Public Company Limited）
PTTエクスプロレーション・アンド・プロダクション（PTT Exploration and Production Public Company Limited）
タイ・オイル（Thai Oil Public Company Limited）
Innobic (Asia) Company Limited

これらの子会社を通じて、化学製品、石油探鉱・開発、石油精製など、多岐にわたる事業を展開しており、PTTグループ全体としての事業ポートフォリオの多角化を図っています。

外部リンク

PTTの公式サイトでは、企業情報や事業内容に関する詳細な情報を確認することができます。

* PTT公式サイト（英語）

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