タウルペ・ファレタウ

タウルペ・ファレタウ

タウルペ・ファレタウ（Taulupe Faletau）は、1990年11月12日生まれのプロラグビー選手です。南太平洋の島国トンガのトフォアで生を受けましたが、キャリアの大部分をウェールズおよびイングランドで築き上げました。主にバックローとしてプレーし、フランカー（FL）またはナンバーエイト（No.8）のポジションを務めます。身長は187cm、体重は111kgという恵まれた体格を持ち、現代ラグビーにおける強力なフォワードとして知られています。

キャリア初期と国内での台頭

ファレタウは若くからその才能を注目され、U20ウェールズ代表としてもプレー経験があります。シニアキャリアはウェールズ国内のクラブでスタートし、クロスキーズ、ニューポートRFCを経て、プロビンシャルチームであるドラゴンズに加入しました。ドラゴンズでは、当時ケルティックリーグとして知られていたプロリーグ（現在のユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップ）でプレーし、その卓越したパフォーマンスは瞬く間に注目を集めました。高い運動量、強力なボールキャリー、そして堅実な守備能力は、彼をウェールズ国内有数のバックローへと成長させました。

国際舞台での活躍

ドラゴンズでの活躍が認められ、ファレタウはウェールズ代表に選出されます。代表デビュー以降、彼は瞬く間にチームの重要な一員となり、テストマッチの舞台で欠かせない存在となりました。2022年12月時点で、ウェールズ代表として95キャップを獲得しており、これは多くの選手にとって達成困難な偉業です。彼はラグビーワールドカップには2度出場しており、2011年ニュージーランド大会、そして2015年イングランド大会のウェールズ代表スコッドに名を連ねました。特にワールドカップでの彼のパフォーマンスは、世界中のラグビーファンに強い印象を与えました。

国際キャリアにおけるもう一つのハイライトは、ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズへの選出です。これはイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドのトップ選手から選ばれる名誉あるチームであり、ファレタウは複数回この特別なツアーメンバーに選ばれています。ライオンズとして南半球の強豪国と戦った経験は、彼のキャリアにおいて非常に重要な意味を持ちます。

クラブキャリアの変遷

ウェールズでプロ選手としての基盤を築いた後、ファレタウは新たな挑戦を求めます。2016年にはイングランドの強豪クラブ、バース・ラグビーへ移籍しました。プレミアシップというハイレベルなリーグでのプレーは、彼を選手としてさらに成長させました。バースでの数年間、彼はチームの中心選手として活躍しましたが、2022年には再びウェールズへと戻る決断をします。新たな所属先となったのは、かつて所属したドラゴンズと同じくユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップに参戦するカーディフ・ラグビーです。カーディフでは、経験豊富なベテランとして若手選手の模範となりながら、チームの勝利に貢献し続けています。

まとめ

タウルペ・ファレタウは、トンガにルーツを持ちながらウェールズラグビー界で一時代を築いた稀有な選手です。そのパワフルかつインテリジェントなプレーは、フランカー、ナンバーエイトというポジションに新たな基準をもたらしました。国内外のトップリーグでの豊富な経験、そしてウェールズ代表やブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズという最高峰の舞台での輝かしい実績は、彼が現代ラグビーを代表する選手の一人であることを証明しています。カーディフ・ラグビーでの活動を通じて、彼は今後もその影響力を示し続けることでしょう。

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