タブ (航空機)

タブの概要

タブ（英: Tab）は、航空機に搭載される小型の可動翼であり、主に飛行中の操縦翼面に取り付けられます。この装置は、操縦士が飛行中に常に操縦桿やペダルを調整し続けることなく、設定された速度や高度を維持するために使用されます。特に、機体の特性に起因する飛行のくせや、静的な飛行バランスを維持するために重要な役割を果たします。

タブの機能

タブには主に以下の2つの機能があります。

• - トリム・タブ: 飛行中の静的釣り合いをとるためのもので、操縦翼面の操作を容易にし、操縦力を軽減する役割があります。
• - バランス・タブ: 機体の飛行特性を補正し、操縦翼面の動きに伴い、タブが異なる方向に動くことで操縦力を軽減します。

これらのタブは、使用目的や設計によって異なるため、航空機によっては両方の機能を兼ね備えたタブが使用されることもあります。

タブの種類

タブにはいくつかの種類があり、主なものは次の通りです。

1. 固定タブ: 翼の後縁に固定された金属片です。このタブは動かすことができず、目に見える調整を可能にするために地上での角度調整が必要です。
2. トリム・タブ: ヒンジ付きの可動翼で、操縦士が操作することで角度調整ができます。これは別系統で作動し、操縦の手間を軽減します。
3. バランス・タブ: ヒンジが付いた小型可動翼で、操縦翼面が動くと逆にタブが動き、操縦力を軽減します。
4. サーボ・タブ: バランス・タブの一種で、操縦翼面を直接操作する代わりに、タブを操作することで操縦力を軽減する仕組みです。
5. スプリング・タブ: サーボ・タブと似ていますが、アームがスプリングを介して半ば固定されており、操縦翼面の動きを調整します。この方式により、高速飛行時でも操縦力を適切に保ちやすくします。

航空機における利用

タブは様々なタイプの航空機に取り付けられ、特に高速飛行を行う機体や動力操縦装置を持つ機体では、タブがない状態での作動が求められます。これにより、操縦士が必要とする操縦力を適切に供給するため、主操縦系統に設定されたトリム機能とタブの効果が融合しています。

このように、タブは航空機の安定した運航を支えるために欠かせない部品であり、その種類や機能によって様々な設計がされています。航空技術の進歩と共に、タブの設計や活用方法も進化し続けています。

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