タマリネ・タナスガーン

タマリネ・タナスガーン：タイを代表するテニスプレーヤー

タマリネ・タナスガーン（Tamarine Tanasugarn）は、1977年5月24日生まれのタイの元女子プロテニス選手です。彼女はシングルスで19位、ダブルスで15位という自己最高ランキングを記録し、WTAツアーでシングルス4勝、ダブルス8勝を挙げるなど、目覚ましい実績を残しました。

プロ入りと初期の活躍

アメリカ・ロサンゼルスで生まれ、5歳でタイのバンコクへ移住。テニス一家に育ったタナスガーンは、1994年にプロとしてのキャリアをスタートさせました。1996年にはアトランタ五輪にタイ代表として出場し、ダブルスでベスト8に進出。1997年の4大大会では、全仏オープンを除く3大会で3回戦に進出するなど、若くしてその才能を発揮しました。

1998年全豪オープンでの躍進

タナスガーンが国際的な注目を集めたのは、1998年の全豪オープンでした。3回戦で前年の全仏オープン優勝者イバ・マヨリを圧倒的な強さで破り、その名を世界に知らしめました。続く4回戦では惜しくも敗れましたが、そのポテンシャルの高さを示しました。

ウィンブルドンでの挑戦

タナスガーンは芝のコートを得意とし、ウィンブルドンでは1998年から2002年、そして2004年と、計6回も4回戦に進出しました。しかし、長らくベスト8の壁を破ることができませんでした。

シャラポワとのダブルス優勝

2003年には、マリア・シャラポワとダブルスでコンビを組み、ルクセンブルクの大会とジャパン・オープンで優勝しました。シャラポワにとって、ジャパン・オープンは単複での2冠達成となり、世界への飛躍の足がかりとなりました。また、この年の全米オープンでは、シングルスで初の4回戦に進出しました。

怪我からの復活、そしてウィンブルドンベスト8

近年は怪我に苦しんでいたタナスガーンでしたが、2008年6月にはウィンブルドンの前哨戦であるオルディナ・オープンで予選から勝ち上がり、決勝でディナラ・サフィナを破って5年ぶりのツアー優勝を果たしました。そして、2008年のウィンブルドンでは、7度目の挑戦でついに4回戦を突破し、悲願のベスト8進出を果たしました。準々決勝ではビーナス・ウィリアムズに敗れましたが、タイのテニス選手として最高成績を収めました。

その後の活躍と引退

2009年にはオルディナ・オープンを連覇し、2010年にはHPジャパン・オープンで優勝するなど、その後も活躍を続けました。2011年のウィンブルドン選手権では、ダブルスで自己最高のベスト4に進出。2015年5月の試合を最後に、2016年に39歳で現役を引退しました。

プレースタイルと人物像

タナスガーンは右利きで、両手打ちのバックハンド・ストロークを特徴としていました。芝のコートを得意とし、粘り強いプレーで観客を魅了しました。タイのテニス界を長年牽引し、多くの後進に影響を与えた名選手として、その功績は高く評価されています。

主な戦績

WTAツアー シングルス：4勝
WTAツアー ダブルス：8勝
オリンピック：1996年アトランタ五輪ダブルス ベスト8
4大大会シングルス：ウィンブルドン ベスト8（2008年）
* 4大大会ダブルス：ウィンブルドン ベスト4（2011年）

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