タンゴ (サッカー)

タンゴ（Tango） - アディダスの代表的なサッカーボール

タンゴは、アディダスが製造するサッカーボールであり、1978年のFIFAワールドカップの公式試合球として広く知られています。このボールは、開催国であるアルゼンチンの伝統音楽およびダンスであるタンゴにインスパイアを受けており、その名前とデザインがその文化に深く根ざしています。

デザインの特徴

タンゴのデザインは、六角形の革パネルが20枚組み合わさっており、特筆すべきポイントとして「三つの弧」が配置されています。このデザインにより、中に存在する12の円が視覚的に感じられる工夫が施されています。タンゴのデザインは、1998年のFIFAワールドカップフランス大会で使用された「トリコロール」までの20年間、アディダスの公式試合球のスタイルとして踏襲されてきました。

技術提供と製造

タンゴはアディダス単独で製造されたわけではなく、日本のモルテンが技術提供を行いました。モルテンはタンゴの製品をアディダスにOEM供給しており、日本国内での発売時には「モルテン・タンゴ」という名称で流通していました。この点は、日本のサッカー文化における国際的な合作の一例として重要です。

派生製品と影響

タンゴを基にした派生タイプとして、UEFA欧州選手権1984で公式試合球として使用された「タンゴ・ムンディアル」が存在します。このシリーズは、特にアマチュアのサッカー選手を中心に、現在でも世界中で使用され続けており、タンゴの影響力を示しています。

2011年12月には、アディダスがUEFA EURO 2012およびFIFAクラブワールドカップ2011の公式試合球として「タンゴ12」を発表しました。このボールは、久しぶりにタンゴデザインを取り入れたものとして注目を集めました。

まとめ

タンゴは、ただのサッカーボールではなく、そのデザインに込められた文化的な背景や、技術的なつながりが多くのサッカー選手に愛され、今もなお広く使われているアイテムです。アディダスのサッカーボールシリーズの中でも特に象徴的な存在であるタンゴは、サッカーと文化が融合した一例として、今後も語り継がれていくでしょう。

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