タンデブルペ

タンデブルペ：韓国競馬史に名を刻んだ名馬

韓国で活躍した競走馬、タンデブルペ（당대불패）は、日本から韓国へ輸出された種牡馬ビワシンセイキを父に持ちます。母は米国産馬Indeed My Dearで、済州島のプルン牧場で生まれました。

華々しいデビューと三冠への挑戦

2歳9月のデビュー戦では5着と結果を残せませんでしたが、続くレースでは4連勝を飾るなど、早くからその才能を示しました。韓国3歳三冠競走への挑戦も期待されましたが、KRAカップマイルでは8着、コリアンダービーでは3着と、目標には届きませんでした。しかし、その後は勢いを増し、秋には慶尚南道知事杯で重賞初制覇を達成します。続く農林水産食品部長官杯、そして大統領杯と三冠競走の後半2レースを制覇し、韓国競馬界にその名を轟かせました。年末のグランプリでは11着と敗れましたが、この年の釜山慶南競馬場の最優秀内国産馬に輝きました。

4歳時の活躍と大統領杯連覇

4歳になってもタンデブルペの活躍は続き、トゥクソム杯、KNN杯と勝利を重ねました。釜山広域市長杯、Owner's Cupでは6着と結果を残せませんでしたが、11月の大統領杯では6馬身差で圧勝し、見事連覇を達成しました。この年はグランプリには出走しませんでした。

5歳時：前人未到の三連覇と年度代表馬

5歳になり、前年悔しさを味わった釜山広域市長杯とOwner's Cupを制覇。そして、大統領杯ではイングランディーレ産駒のチグミスンガンとの日本輸入種牡馬ワンツーフィニッシュを飾り、史上初の三連覇を達成するという偉業を成し遂げました。グランプリでは3着と健闘し、釜山慶南競馬場の年度代表馬、最優秀内国産馬の両賞を受賞しました。

6歳時：怪我と引退

6歳になり、2月の釜山日報杯を勝利で飾りましたが、球節の怪我により5月のレースを回避。その後も、釜山広域市長杯、Owner's Cupでは3着、2着と、連覇は逃しました。大統領杯では10着と大敗し、4連覇の夢は潰えました。グランプリには出走せず、翌年1月19日付で登録抹消、現役を引退しました。

種牡馬入りならず

引退後は済州島のイシドール牧場で種牡馬になる予定でしたが、無精子症であることが判明し、種牡馬入りは叶いませんでした。現在は済州島の個人牧場で余生を過ごしていると言われています。

タンデブルペの主な成績

2010年：大統領杯（GI）1着、農林水産食品部長官杯（GII）1着、慶尚南道知事杯（GIII）1着、コリアンダービー（GI）3着
2011年：大統領杯（GI）1着、トゥクソム杯（GIII）1着、KNN杯1着
2012年：大統領杯（GI）1着、釜山広域市長杯（GIII）1着、Owner's Cup（GIII）1着、グランプリ（GI）3着
2013年：釜山日報杯1着、Owner's Cup（GIII）2着、釜山広域市長杯（GIII）3着

タンデブルペは、その類まれな才能と強さで韓国競馬の歴史に大きな足跡を残しました。種牡馬としては活躍できませんでしたが、その競走馬としての功績は、長く人々の記憶に刻まれることでしょう。

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