タンマーム・サラーム

タンマーム・サーイブ・サラームについて

タンマーム・サーイブ・サラーム（1945年5月13日生まれ）は、レバノンの著名な政治家であり、2014年2月から2016年12月まで首相を務めました。また、2014年5月から2016年10月まで大統領代行も歴任しました。無所属のスンナ派政治家であり、3月14日同盟に関連しつつ、3月8日同盟とも良好な関係を築いています。

生い立ち

サラームはベイルートに位置するスンナ派の名家に生まれ、その家庭環境は政治的な背景が豊かでした。父親のサーイブ・サラームは独立後に何度もレバノンの首相を務めた著名な政治家であり、母親はシリア出身のタミマ・マルダム・ベイクです。また、祖父サリーム・アリー・サラームも政治家であり、オスマン帝国時代において重要な役職を務めました。サラームには姉と弟がそれぞれ2人います。

教育面では、ベイルートのブルンマナ高校を卒業後、ハイガジアン大学で学びました。その後、イギリスに渡り、経済学とマネジメント論を専門とする学位を取得しました。

青年期の経歴

大学卒業後は実業家として活動し、1970年代初頭には政界に進出しました。1973年には、レバノンの混乱の中で「改革運動の先駆者たち」を設立しました。この組織は当初は父の私兵団とも見なされましたが、内戦の初期における戦闘行為から離れるためにサラームにより解散されました。1978年にベイルートのNPO「マカーシド財団」の理事に就任し、1982年にはその総裁職に就きました。2000年に総裁を退任した後は名誉総裁としてその地位にあります。

さらに、サーイブ・サラーム文化・高等教育財団の総裁も務め、教育と文化の推進に貢献しました。

政治における経歴

サラームは1992年の総選挙に立候補しましたが、シリアの影響力に対する抗議運動が拡大し、結局立候補を取り下げました。これにより、彼はレバノンのキリスト教徒を支援し、宗派間のバランス維持を狙ったと思われます。1996年の選挙では無所属の国会議員として初当選を果たしましたが、2000年の総選挙では落選しました。2005年の選挙には立候補せず、ハリーリー元首相の暗殺後に発生した抗議運動ではシリアを批判しました。

2008年には文化相に任命され、翌年の2009年の総選挙では再当選を果たしました。サラームは無所属議員として活動し、中道派の立場を取っています。

首相職と大統領代行

2013年にはナジーブ・ミーカーティー首相の辞任を受けて暫定首相に就任し、2014年には新政権を発足させました。2014年5月にはミシェル・スライマーン大統領の退任に伴い、大統領代行を務めました。議会での後継者が選ばれるまでの約2年半の間、サラームはこの職を継続しました。最終的に、彼は2016年12月に首相職を退任しました。

家族

サラームはラマー・バドレッディーンと結婚しており、前妻との間には3人の子供がいます。彼の家族に対する愛情と支えも、政治活動における彼のバックボーンとなっています。

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タンマーム・サーイブ・サラームの人生は、レバノンの政治史において重要な役割を果たしており、彼の活動は今も国の発展に影響を与えています。

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