ダイシンボルガード

ダイシンボルガードの軌跡

ダイシンボルガードは、日本の競走馬として知られ、特に1969年の東京優駿（日本ダービー）での優勝が記憶されています。通算成績は多くのファンに愛されるクラシック競走馬としての地位を確立しました。

デビューと育成

1968年9月22日に競走馬としてのデビューを果たし、初戦は4着に終わりますが、3戦目には勝利を収めます。4戦目では特別戦も制し、2歳シーズンは4戦中2勝という成績で幕を閉じました。翌1969年には特別戦での2着を皮切りに、オープン戦を次々と勝利し、クラシックレース出走権を獲得します。しかし、皐月賞では思わぬ結果となり、14着に沈みます。その後のNHK杯でも4着にとどまり、迎えたのが記念すべき第36回東京優駿でした。

第36回東京優駿

1969年5月25日に東京[[競馬場]]で行われたダービーは、あいにくの不良馬場の中で28頭が出走しました。皐月賞を制したワイルドモアが骨折で出走を回避したことから、混戦の展開となります。人気順は1番人気のタカツバキに続き、ギヤロツプ、ミノルが2、3番人気となり、ダイシンボルガードは6番人気での出走でした。

レースはスタート直後にハプニングが発生し、タカツバキが転倒、騎手の嶋田功が落馬するという事故がありました。この後、ゴール前においてはダイシンボルガードとミノル、ハクエイホウの3頭による息を呑む激しい叩き合いが繰り広げられます。ダイシンボルガードの厩務員である石田健一が『俺の馬だ』と叫びながらコースに乱入するという珍事件も発生し、この瞬間が観客を熱狂させました。最終的にはダイシンボルガードがミノルをクビ差で抑えて勝利を収め、観客から盛大な拍手が送られました。

騎手を務めた大崎昭一は当時24歳であり、戦後最年少のダービージョッキーとなりました。このレース後、彼は胴上げされるという栄誉も体験しましたが、これは大崎が初めての経験だったのです。

ダービー制覇後の道

ダイシンボルガードのその後は意外な展開を見せます。菊花賞での15着という冴えない結果の後、天皇賞（秋）での3着や有馬記念での3着もありましたが、東京優駿以降はダイヤモンドステークスやオープン戦での2勝にとどまります。1971年シーズンで引退し、その後は種牡馬としての道を歩むことになりますが、中央競馬で有名な産駒を持つことはできませんでした。

最後の思い

ダイシンボルガードは1986年に亡くなるまで種牡馬生活を続けました。彼の競走馬としての歴史は多くのファンに語り継がれ、特にダービーでの活躍は長く記憶に残ることでしょう。ダイシンボルガードの名前は、日本競馬史の中で一時代を築いた馬として、今も多くの人々に愛されています。

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