ダグラス・ヘンシュオール

ダグラス・ヘンシュオール（Douglas Henshall）は、1965年11月19日にスコットランドのグラスゴーに生まれ、イースト・レンフルーシャーで育った、イギリスを代表する俳優の一人です。

彼のキャリアは多岐にわたり、映画、テレビドラマ、舞台などで活躍しています。特にテレビの世界では、二つの大きな代表作によって広くその名を知られています。一つは、2007年から2009年にかけて放送された恐竜SFドラマ『プライミーバル』です。この作品で彼は主人公である古生物学者のニック・カッターを演じ、異次元から現れる恐竜や古生物と対峙するスリリングな物語の中心人物を務めました。しかし、2009年に番組を離れることになりますが、その背景には、主にCGで表現される恐竜や古生物を相手にしたグリーンスクリーンでの演技に対する疲労や不満があったのではないかという憶測が、インターネット上を中心に広まりました。真偽のほどは定かではありませんが、彼の役が物語から退場したことは当時の視聴者に少なからぬ衝撃を与えました。

もう一つの代表作は、2013年から始まったスコットランドを舞台にした人気刑事ドラマシリーズ『シェトランド』です。この作品で彼は、シェトランド諸島を管轄する刑事、ジミー・ペレス警部を演じ、シリーズの顔として深く根強い人気を獲得しました。この役での演技は高く評価され、2014年には権威あるBAFTAスコットランド賞の最優秀男優賞にノミネートされました。惜しくもこの時は受賞を逃しましたが、その後も作品への貢献と演技力が評価され、2016年に見事、同賞の最優秀男優賞を受賞するという栄誉に輝きました。

映画においても印象的な役柄を演じています。例えば、1998年にはピーター・ミュランが監督・脚本を手がけた『オーファンズ』に出演。また、2005年にはロジャー・スポティスウッド監督のミステリー映画『リプリー 暴かれた贋作』に出演し、複雑な人間ドラマの中で存在感を示しました。2014年のクリスチャン・レヴリング監督による西部劇風アクション映画『悪党に粛清を』にも名を連ねています。

彼のフィルモグラフィーを振り返ると、ジャンルにとらわれず幅広い役柄に挑戦していることがわかります。

以下に彼の主な出演作品の一部を挙げます。

映画

変態愛 インセクト (1995)
ザ・コンクエスト (1997)
イフ・オンリー (1998)
オーファンズ (1998)
アンビリーバブル (2003)
リプリー 暴かれた贋作 (2005)
ドリアン・グレイ (2009)
悪党に粛清を (2014)

テレビ

炎の英雄 シャープ「ヨークシャーの闇」 (1997)
プライミーバル (2007 - 2009)
シェトランド (2013 - )
アウトランダー (2015)

ダグラス・ヘンシュオールは、その確かな演技力と個性的な存在感で、イギリス国内外の多くの作品で重要な役割を担い続けている実力派俳優です。

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