ダスゲニー

ダスゲニー - 天才少女の競走馬の軌跡

ダスゲニー（Das Genie）は、1980年4月27日に誕生した日本の競走馬であり、繁殖牝馬である。その名はドイツ語で「天才」を意味し、その才能を称えて「天才少女」とも呼ばれた。競走馬としての道を歩き始めた彼女は、数々のレースで輝かしい成績を収めたが、競走生活の後半には様々な試練も経験した。

経歴 - 競走馬時代の華やかさ

ダスゲニーの馬主であった三島武氏は、医師であり、所有する競走馬にドイツ語の名前を付けることが多かった。彼は、デビュー前に牧場を走るダスゲニーの素晴らしい脚の運びを見て、その名を「ダスゲニー」とつけることに決めた。1982年12月、彼女は新馬戦に出走し、4着というスタートを切ったが、その後すぐに未勝利戦で初勝利を挙げる。

1983年1月、ダスゲニーは重賞のクイーンカップに挑戦する。条件戦紅梅賞で6着に終わった彼女は、11番人気という低評価を受けながらも、後方待機から一気に追い込んで2着馬を大きく引き離し、見事に優勝を果たす。この勝利により、彼女は桜花賞の有力候補として注目を浴びる。

桜花賞トライアルの4歳牝馬特別でも優勝し、さらなる期待が寄せられたが、本番の桜花賞では不良馬場に対応できず、結果は10着と振るわなかった。

その後、優駿牝馬への出走が決定したが、レース4日前に腰のアテロームに脂肪が溜まっていることが判明。獣医師の診断を受け、手術が必要とされたものの、三島は自ら執刀を主張。最終的には獣医師が手術を行ったが、ダスゲニーは状態が優れない中で4歳牝馬特別に出走。その結果、見事に勝利を収めたものの、その後の優駿牝馬では23着に終わってしまう。

1984年の安田記念では牡馬相手に2着と健闘を見せたが、そこからは勝利を挙げることができず、1986年2月の東京新聞杯を最後に競走生活に幕を下ろした。

引退後 - 繁殖牝馬への道

競走馬としてのキャリアを終えたダスゲニーは、引退後繁殖牝馬としての新たな道を歩み始めた。しかし、初めは不受胎や数少ない産駒が大成することもなく、苦難の時期が続いた。その後、1999年10月に用途変更となり、以降の動向は不明な状態にある。最後の産駒クランツゲニーも後継牝馬となり得なかったため、ダスゲニーの牝系は現役まで残ることはなかった。

まとめ

ダスゲニーの物語は、競走馬として才能を発揮しながらも、数多くの苦難を乗り越えた彼女の勇敢な姿を物語る。彼女は競走生活を通じて「天才少女」としての名を刻み、ファンの心に残り続ける存在となっている。

もう一度検索