ダフィーはロビンフッド

『ダフィーはロビンフッド』(原題:Robin Hood Daffy)は、1958年3月8日に公開された、ワーナー・ブラザース制作のルーニー・テューンズ作品です。旧来の日本語吹き替え版では『ダフィーのロビンフッド』というタイトルで知られていました。監督はチャック・ジョーンズ、製作総指揮はジョン・W・バートンが務め、個性豊かなスタッフ陣によって生み出された作品です。

物語の舞台は、緑豊かなシャーウッドの森。主人公は、誰もが知る義賊ロビンフッドに扮したダフィー・ダックです。ブズーキを片手に陽気に歌い踊るダフィーですが、些細なことで池に落ちてしまうなど、コミカルな姿を見せてくれます。そこへ現れたのは、修道僧の姿をしたポーキー・ピッグ。ダフィーのドジっぷりに大笑いするポーキーに、ダフィーは怒りを露わにします。

二人は勝負をすることになりますが、結果はダフィーの完敗。ポーキーはダフィーに「ロビンフッドの隠れ家へ案内してくれ」と要求します。ダフィーは自分がロビンフッドであると主張しますが、ポーキーは半信半疑です。そこでダフィーは、本物のロビンフッドであることを証明しようと、通りかかった貴族をターゲットにしますが、彼の計画は果たして成功するのでしょうか？

本作は、ダフィー・ダックのコミカルな演技と、彼を取り巻く個性豊かなキャラクターたちが織りなすドタバタ劇が魅力です。ダフィーとポーキーの掛け合いは、作品全体を通して笑いを誘います。また、中世風の背景や音楽も、作品の世界観を盛り上げています。

制作には、エイヴ・レヴァイトー、リチャード・トンプソン、ケン・ハリスといったアニメーターたちが参加。脚本はマイケル・マルティーズ、レイアウトはモーリス・ノーブル、背景画はフィリップ・デガードが担当しました。ダフィー・ダックの声優はメル・ブランク、そして映画製作はトレッグ・ブラウン、音楽はミルト・フランクリンが担当するなど、数々の才能が集結した作品となっています。

『ダフィーはロビンフッド』は、ルーニー・テューンズシリーズの中でも特に人気が高い作品の一つです。ダフィー・ダックのキャラクター性と、時代劇風のパロディが絶妙に融合した、何度でも楽しめる、魅力的な短編アニメーションと言えるでしょう。この作品は、バッグス・バニーなど他のルーニー・テューンズのキャラクターたちと同じく、ワーナー・ブラザースのアニメーション史において重要な位置を占めています。また、中世ヨーロッパを舞台とした設定も、作品の魅力の一つとなっています。

もう一度検索