ダミアーノ・カルーゾ

ダミアーノ・カルーゾ

ダミアーノ・カルーゾ（Damiano Caruso、1987年10月12日 - ）は、イタリア・ラグーザ出身の自転車競技選手。

経歴

カルーゾは、2019年にバーレーン・メリダ（現バーレーン・ヴィクトリアス）に移籍。同年のツール・ド・フランスでは、難関峠であるイゾアール峠をトップで通過し、その実力を世界に示しました。

2021年のジロ・デ・イタリアでは、エースであるミケル・ランダの落車リタイアというアクシデントに見舞われました。しかし、カルーゾは急遽エースの代役としてチームを率いることとなり、新城幸也を含むわずか4人のアシストと共に奮闘。見事総合2位を獲得し、チームに大きく貢献しました。また、第20ステージでは自らも勝利を挙げ、その存在感を強くアピールしました。この大会でのチームの活躍は、フェアプレー賞受賞という形で称えられました。

ドーピング係争

カルーゾのアマチュア時代（2007年）に所属していたチームのマッサージャーが違反薬物を販売していた問題に端を発し、ドーピング疑惑が浮上しました。イタリア五輪委員会（CONI）は、カルーゾを違反薬物購入未遂の共犯として告発し、4年間の出場停止処分を求めました。これに対し、イタリア国立アンチドーピング裁判所（TNA）は、2010年10月6日から2011年10月5日までの期間にカルーゾが獲得したタイトルを剥奪する決定を下しました。

主な戦績

2007年：ジロ・ディ・トスカーナ 総合4位
2008年：イタリア選手権アンダー23 優勝、グラン・プレミオ・インドゥストリア・エ・アルティジャナート 3位、ツール・ド・ラブニール 9位
2009年：ジロ・チクリスティコ・ディタリア（ベビージロ） 区間優勝（第2ステージ）
2010年：ジロ・ディ・サルデーニャ 総合5位、セッティマーナ・インテルナツィオナーレ・ディ・コッピ・エ・バルタリ 総合6位、ジロ・デッラッペンニーノ 5位、ジロ・デル・トレンティーノ 総合10位、ブリクシア・ツアー 総合7位
2011年：ジロ・デッラ・プロヴィンチャ・ディ・レッジョ・カラブリア 総合4位、ツアー・オブ・カリフォルニア 区間8位（第7ステージ）、グラン・プレミオ・チッタ・ディ・カマイオーレ 6位、エネコ・ツアー 区間5位（第6ステージ）、ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間3位（第20ステージ）、ジャパンカップサイクルロードレース 7位
2012年：ジロ・デ・イタリア 区間6位（第8ステージ）、区間4位（第9ステージ）、新人賞（第8～13ステージ）、グラン・プレミオ＝ミゲル・インドゥライン 8位、ジロ・ディ・トスカーナ 9位、ツアー・オブ・ユタ 区間2位（第1ステージ）、USA・プロ・サイクリング・チャレンジ 区間3位（第1）、区間2位（第3）、ポイント賞（第3・4）、ツアー・オブ・ブリテン 総合3位、ジャパンカップサイクルロードレース 13位
2013年：セッティマーナ・インテルナツィオナーレ・ディ・コッピ・エ・バルタリ 区間優勝（第5ステージ）、ジロ・デ・イタリア 総合19位、区間5位（第7）、区間9位（第9）、区間3位（第18）、区間8位（第20）、USA・プロ・サイクリング・チャレンジ 区間6位（第1）、区間8位（第2）、区間6位（第4）、ツアー・オブ・アルバータ 総合3位、ツアー・オブ・北京 山岳賞
2014年：ツアー・オブ・オーストリア 総合3位
2015年：ツール・ド・フランス 区間優勝（第9ステージ・チームタイムトライアル）
2016年：ブエルタ・ア・アンダルシア 山岳賞、ティレーノ〜アドリアティコ 区間優勝（第1ステージ・チームタイムトライアル）
2017年：ティレーノ〜アドリアティコ 区間優勝（第1ステージ・チームタイムトライアル）、ツール・ド・スイス 総合2位
2018年：ティレーノ〜アドリアティコ 総合2位、区間1勝（第1ステージ・チームタイムトライアル）、ツール・ド・フランス 区間優勝（第3ステージ・チームタイムトライアル）
2020年：シルクイト・デ・ゲチョ 優勝
2021年：ジロ・デ・イタリア 総合2位、区間1勝（第20ステージ）、ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝（第9ステージ）
2022年：ジロ・ディ・シチリア 総合優勝、ポイント賞（第2、4ステージ優勝）

外部リンク

ダミアーノ・カルーゾのプロフィール - ProCyclingStats
Cycling Quotient profile
ダミアーノ・カルーゾ - サイクリングアーカイヴス（英語）

もう一度検索