ダンシング・デイズ

「ダンシング・デイズ」は、レッド・ツェッペリンが1973年に発表したアルバム『聖なる館』のB面1曲目を飾る楽曲です。作詞作曲はジミー・ペイジとロバート・プラントが手掛け、レコードでの演奏時間は約3分40秒となっています。

楽曲の特徴

この曲は、ミドルテンポで明るい雰囲気が特徴的なロックナンバーです。ギターソロは含まれておらず、ジミー・ペイジが得意とする、単一のリフを変化させながら繰り返すことで楽曲を構成する手法が用いられています。このシンプルな構成の中に、ペイジの音楽的才能が凝縮されていると言えるでしょう。

レコーディングは、『聖なる館』に収録されている他の楽曲と同様に、ミック・ジャガーの別荘であるスターグローヴスにて、エディ・クレイマーによって行われました。クレイマーの回想によると、レコーディング後、レッド・ツェッペリンのメンバーはスターグローヴスの庭でこの曲のプレイバックを聴きながら、楽しそうに腕を組んで踊っていたそうです。

ステージパフォーマンス

「ダンシング・デイズ」は、1972年前半のアメリカツアーで本格的にセットリストに組み込まれました。同年6月19日のシアトル公演では、コンサート本編で演奏された後、アンコールでもロバート・プラントが「2時間前に演奏した曲だが、好きな曲なのでもう一度演奏する」と紹介して再び演奏されるなど、初期のライブでは非常に重要なレパートリーであったことが伺えます。1973年のヨーロッパ公演までセットリストに残っていましたが、その後のツアーではレパートリーから外れることとなりました。しかし、1977年のアメリカツアーでは、アコースティックセットの中で時折演奏されるなど、形を変えながらもライブで披露されています。

幻の初期バージョン？

レコーディングに先駆けて、1971年11月20日にロンドンのエンパイア・プールで開催された「Electric Magic」ショーで試奏されたという説が存在します。この日の演奏を収録した海賊版も出回っていましたが、現在では、海賊版業者が別の公演の録音を加工したものであるという説が有力です。

参考文献

* 『レッド・ツェッペリン全曲解説』デイヴ・ルイス著　福田美環子訳　シンコー・ミュージック刊

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