ダンジョン&ドラゴン (映画)

映画『ダンジョン&ドラゴン』の概要

『ダンジョン&ドラゴン』（原題：Dungeons & Dragons）は、2000年に公開されたアメリカのファンタジー映画で、同名のロールプレイングゲームを原作にしています。監督はコートニー・ソロモンで、彼はプロデューサーとしても関わっています。映画は賛否が分かれ、多くの批判を受けましたが、それでも2005年には続編となる『ダンジョン&ドラゴン2』がリリースされました。この続編では、前作のキャラクターの一部が再登場し、物語が新たな展開を迎えます。

あらすじ

物語の舞台はイズメール王国で、ここでは特権階級である貴族メイジたちが魔法を独占し君臨しています。そんな状況を打破しようとするのが若き女王、サヴィーナです。彼女はメイジと平民の平等を目指した改革を推進しますが、宰相のプロフィオンはこの改革を脅威とみなし、女王の改革に対抗する形で彼女を評議会から排除しようとします。

プロフィオンは、サヴィーナが持っているドラゴンを操る力を秘めた“女王の杖”を評議会から取り上げ、彼女を追い詰めようと画策します。その対抗策として、賢者ヴィルダンはサヴィーナに古代の秘宝である“サブリールの杖”を手に入れるよう助言しますが、プロフィオンは配下のダモダーを送り込んで妨害します。

同時に、ヴィルダンとその弟子であるマリーナは、サブリールの杖に関する巻物の謎を解くために魔法大学で研究に励んでいます。しかし、彼らの前に盗賊リドリーとスネイルが現れ、ダモダーに巻物を奪われそうな事態が発生します。リドリーとスネイルは、マリーナを助けることで自らも巻き込まれ、サブリールの杖の争奪戦に巻き込まれていくのです。

登場人物

• - リドリー: 盗賊の青年で、一攫千金を夢見て魔法大学に忍び込み、マリーナに助けられることで彼女の杖捜索に協力します。彼は高い精神力と頭の回転の速さを持っています。

• - マリーナ: 見習い魔術師で、最初は傲慢な性格でしたが、リドリーとの冒険を通じて成長し、サヴィーナの改革を支持するようになります。

• - スネイル: リドリーの愛すべき相棒。お調子者で単純ですが、仲間を助けるために奮闘します。

• - エルウッド: ドワーフの戦士で、巻物争奪戦に参加することになります。

• - ノルダ: エルフの戦士。サヴィーナからマリーナの追跡を命じられ、冷静沈着な態度で動きます。

• - サヴィーナ: 王国の女王で、平等化改革を目指しますが、周囲の反発に苦しむ姿が描かれます。

• - プロフィオン: 悪の宰相で、サヴィーナの改革を妨害し、自らの権力を強化しようとします。

• - ダモダー: プロフィオンの配下で、強力な剣士です。

• - サブリール: 大魔術師で、サブリールの杖の製作者です。

映画への反響

公開された当初、この映画は厳しいレビューが相次ぎました。Rottentomatoes.comでは10%という低評価を記録し、Internet Movie Databaseでも3.6という惨憺たる評価を受けました。監督のコートニー・ソロモンは、さまざまな要因によって本来の意図とは異なる映画に仕上がったと明かしています。その一因には、映画の製作中に会社の買収があったことが挙げられます。また、映画の満足度に関しては脚本や演技に対する否定的な意見も多く、結果的に興行的には成功を収められなかったことが影を落としています。

興行成績と展開

映画は、公開初週に約720万ドルを売り上げましたが、結局のところ3500万ドルの製作予算には届かず、全世界で約3380万ドルという売り上げにとどまりました。続編が製作されたものの、初代の成功とは言えない結果となっています。今回の映画は、ロールプレイングゲーム『ダンジョン&ドラゴン』を愛するファンにとっては様々な思いを抱かせる作品となりました。

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