ダンマーム

ダンマーム（Dammam）

ダンマーム（アラビア語：الدمام‎, Ad Dammām）は、サウジアラビア東部州の州都であり、同州最大の都市です。日本では「ダンマン」と表記されることもあります。ペルシャ湾に面し、サウジアラビアにおける重要な経済・交通拠点として知られています。

概要

ダンマームは、周辺都市のアル・コバール、ダーランと合わせて約200万人の都市圏を構成しています。この都市圏は、サウジアラビアにおける現代経済の中核を担っており、特にアル・コバールは商業の中心地として、ダーランは世界有数の石油会社であるサウジ・アラムコの本社所在地として重要な役割を果たしています。ダンマーム市単独の人口は約75万人です。

歴史

ダンマームの歴史は、1932年のサウジアラビア王国建国以前、漁業と真珠採取を行う小さな集落として始まりました。1940年代から1950年代にかけて、周辺地域で油田が発見されたことが契機となり、石油採掘に伴って急速に都市へと発展しました。

地理

ダンマームは、東部州の州都としてペルシャ湾の一部であるタルート湾に面しています。南東にはアル・コバールがあり、そこからキング・ファハド・コーズウェイ橋を渡るとバーレーンに繋がっています。この地理的な位置は、ダンマームが地域における重要な交通と経済の要衝であることを示しています。

気候

ダンマームは、ケッペンの気候区分において砂漠気候に分類されます。これは、年間を通じて高温で乾燥した気候であることを意味しています。

経済

ダンマームはサウジアラビア東部における経済の中心地です。主要産業は石油と天然ガスの輸出であり、石油関連産業が市内経済を支えています。近年は、サウジ政府の積極的な支援のもと、複数の工業団地が開発され、産業の多角化が進められています。

交通

港湾

ダンマーム港（キング・アブドゥルアズィーズ港）は、ペルシャ湾において最大規模の港の一つです。サウジアラビアにおける輸出入拠点として、ジッダ港に次ぐ重要な役割を担っています。

空港

キング・ファハド国際空港は、1991年の湾岸戦争時に一時的に徴用されましたが、現在ではダンマームの国際的な玄関口として機能しています。

鉄道

ダンマーム駅は、リヤドとの間を結ぶダンマームリヤド線の起点駅です。この鉄道は、都市間の人や物の移動を円滑にする上で重要な役割を果たしています。

道路

リヤドとの間には高速道路が整備されており、陸路でのアクセスも容易です。

教育

市内にはイマーム・アブドゥルラフマン・ビン・ファイサル大学があり、地域における高等教育の中心となっています。

スポーツ

ダンマームには複数のサッカークラブが存在し、地域のスポーツ文化を牽引しています。主なクラブには、アル・イテファクやアル・ナフダクラブがあります。

関連項目

• - サウジアラビアの都市の一覧
• - ダンマーム首都圏

外部リンク

外部リンク

もう一度検索