ダン・イッセル

ダニエル・ポール・イッセル

ダニエル・ポール・イッセル（Daniel Paul Issel、1948年10月25日生まれ）は、アメリカの著名な元プロバスケットボール選手であり、優れた指導者でもあります。イリノイ州バタフィアに生まれ、206cmの身長と106kgの体重を持つ彼は、センターやパワーフォワードとして知られています。

学生時代と大学キャリア

イッセルはケンタッキー大学でアドルフ・ラップのもとでプレーしました。1967年から1970年までの在籍中、彼は2度のオールアメリカンに選出され、最終学年の1969-70シーズンでは平均33.9得点、13.2リバウンドを記録しました。大学生活全体で得点は2138点、リバウンドは1078回に達し、特に1967年から1969年までのサウスイースタン・カンファレンストーナメントでの三連覇に貢献しました。特に注目すべきは、1970年2月7日に催されたミシシッピ大学戦での57得点で、これは当時のケンタッキー大学の新記録でした。

プロキャリアの開始：ケンタッキー・カーネルズ

大学を卒業後、1970年に代名詞とも言えるABAのチーム、ケンタッキー・カーネルズに加入しました。イッセルはルーキーイヤーから29.9得点を挙げ、得点王と新人王を獲得。在籍中には多くのオールスター戦にも選ばれましたが、プレーオフではなかなか結果を残せず、1975年にはチームをファイナルに導き、悲願の優勝を果たします。この成功を受けて、彼の背番号『44』はその後デンバー・ナゲッツで永久欠番となりました。

デンバー・ナゲッツでの活躍

1975-76シーズンはデンバー・ナゲッツに移籍し、その後10年間を過ごします。イッセルはその体格を活かし、デビッド・トンプソンとともに打険し、得点力のある試合で活躍し続けました。605勝24敗のシーズンを過ごしたり、NBAでの成功を部分的に感じられるプレーオフへも進出します。

NBAへ加盟後のイッセルは、1976-77シーズンに22.3得点、8.8リバウンドを記録し、オールスターにも選ばれます。チーム全体が強化される中で、彼は安定して20得点前後を保ち、ナゲッツの重要な選手として君臨しましたが、1979-80年にはキャリアハイの47得点を挙げ、シーズンを通しても平均23.8得点を記録しました。彼のプレースタイルは、時に特異なもので、15～20フィートの距離から積極的にシュートを放つものでした。

引退とコーチキャリア

イッセルは1985年に引退し、その後すぐにコーチとしてのキャリアを歩み始めます。最初は古巣のナゲッツでの解説者職から始まり、最終的には1992-93シーズンにヘッドコーチに就任しました。彼は新しい選手たちを育て、1993-94シーズンにはチームをプレーオフに導き、シアトル・スーパーソニックスを破る歴史的な逆転劇を演じました。しかし、彼は2001年には不適切な発言で辞任することとなりました。

まとめ

ダニエル・ポール・イッセルは、その選手としての資質を超え、指導者としても多くの成果を残しました。数々の名誉と記録を持ち、その卓越したバスケットボールスキルとリーダーシップは、今なお多くのファンに愛され続けています。彼のキャリアはバスケットボールの歴史に深く刻まれており、その影響力は決して消えることはありません。

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