ダーコ・ラヤコビッチ

ダーコ・ラヤコビッチ：セルビアが生んだバスケットボール指導者の軌跡

ダーコ・ラヤコビッチ（Darko Rajaković）は、1979年2月22日にセルビアのチャチャクで生まれ、バスケットボール指導者として輝かしいキャリアを築いてきました。現在はNBAのトロント・ラプターズでヘッドコーチを務めています。

指導者としての始まり：ユース時代

ラヤコビッチは、16歳という若さで指導者の道を歩み始めました。1996年には、セルビア・バスケットボールリーグのKKボラックのユースチームでヘッドコーチに就任。その後、1999年には名門KKツルヴェナ・ズヴェズダのユースチームに移り、8年間ヘッドコーチを務めました。

この間、彼は指導者としてのスキルを磨くために、積極的に海外へも足を運びました。2003年にはアリゾナ大学、2007年にはデューク大学を訪問し、名将マイク・シャシェフスキーから指導法を学びました。これらの経験は、彼の指導者としての哲学を形成する上で大きな影響を与えたと言えるでしょう。

また、2004年から2011年までの間、NBAサマーリーグでサンアントニオ・スパーズのアシスタントコーチを務め、本場アメリカのバスケットボールに触れる機会を得ました。

Dリーグでの挑戦

2012年、ラヤコビッチはNBADリーグ（現Gリーグ）のタルサ・66ersのヘッドコーチに就任しました。これは、北米以外の出身者として初めてDリーグのヘッドコーチを務めるという快挙でした。2年間で通算51勝49敗という成績を残し、その手腕を発揮しました。

NBAでの躍進

2014年7月5日、ラヤコビッチはNBAのオクラホマシティ・サンダーのアシスタントコーチに就任し、NBAの舞台へ。ここでは、ビクター・オラディポやデニス・シュルーダーといった才能ある選手たちを指導しました。

その後、2019年6月26日にフェニックス・サンズ、2020年9月26日にメンフィス・グリズリーズと、着実にステップアップ。グリズリーズでは、2022年1月11日のゴールデンステート・ウォリアーズ戦で代理ヘッドコーチを務めました。これは、ヨーロッパ出身の人物がNBAでヘッドコーチを務めるという、セルビア出身のイゴール・ココスコフ以来、史上2人目の記録となりました。

そして、2023年6月23日、ラヤコビッチはトロント・ラプターズのヘッドコーチに就任し、ついにNBAのヘッドコーチという夢を実現させました。

セルビア代表での貢献

ラヤコビッチは、2019年からセルビア代表のアシスタントコーチも務めており、国際舞台でもその手腕を発揮しています。

ダーコ・ラヤコビッチは、その情熱と才能で、バスケットボール界に新たな風を吹き込んでいます。彼の今後の活躍から目が離せません。

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