チェーティル・アンドレ・オーモット

チェーティル・アンドレ・オーモット

チェーティル・アンドレ・オーモット（Kjetil André Aamodt）は、1971年9月2日にノルウェーのオスロで生まれた元アルペンスキー選手です。彼は、1990年代から2000年代にかけてスキー界で輝かしい成績を残し、オリンピックや世界選手権で計20個のメダルを獲得しました。また、日本では「ケトル（ケティル）・アンドレ・オモット」という名前でも知られています。

アルペンスキー人生の始まり

オーモットは1990年にアルペンスキージュニア世界選手権で、滑降、スーパー大回転、複合の3つの種目での優勝を果たし、その年にワールドカップにもデビューしました。翌年、オーストリアのザールバッハで開催されたアルペンスキー世界選手権において、スーパー大回転で2位に輝き、彼の名は一躍注目を浴びました。しかし、順調なキャリアはここで一時的に困難に直面します。1992年には病気にかかり、オリンピックの数ヶ月前まで入院を余儀なくされました。その影響で体重が11kgも減少しましたが、驚異的な回復を見せ、わずか2ヶ月後にはトレーニングに復帰。アルベールビルオリンピックでは、スーパー大回転で金メダル、そして大回転でも銅メダルを獲得するという偉業を成し遂げ、ノルウェーに40年ぶりのアルペンスキーのオリンピックメダルをもたらしました。

世界選手権での活躍

1993年には、盛岡雫石で行われた世界選手権で大回転と回転で優勝、複合でも2位とし、この大会で最も活躍した選手として名を刻みました。さらに、1992-1993シーズンのワールドカップでは大回転と回転の種目別総合で優勝し、全体でも2位に輝くなど、その実力を証明しました。

1994年のリレハンメルオリンピックでは、滑降と複合で銀、スーパー大回転で銅メダルを獲得。ワールドカップでは全体総合優勝を成し遂げました。96年の世界選手権ではスーパー大回転で銅、97年の大会では複合で金メダルを獲得。1998年の長野オリンピックでは低迷し、最高でも5位止まりでしたが、彼のキャリアのクライマックスはその後に続きます。1999年の世界選手権では複合で金、滑降で銅を獲得し、2001年の大会でも複合で金メダルを手にしました。

オリンピックでの栄光

2002年のソルトレイクシティオリンピックでは、スーパー大回転と複合で金メダルを獲得し、輝かしい成果をもたらしました。また、2003年の世界選手権では、滑降で銀メダル、複合で銅を獲得し、次の年のトリノオリンピックでも再びスーパー大回転で金メダルを手にしました。

特異な一面と引退

オーモットは競技中のフリースキーで舌を出す癖があり、その姿はスキー雑誌でたびたび語られる逸話となりました。さらに、夏季の練習として日本のスキードームSSAWSを利用することもあったため、日本との結びつきもありました。彼は通算21勝を誇り、ワールドカップでも多くの表彰台に立ちました。2007年1月、競技を続けることが難しいと判断し、35歳で現役を退くことを決意しました。これまでの功績は、オーモットを単なる選手としてだけでなく、ノルウェーのスキー界に大きな影響を及ぼした人物として記憶させています。

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