『チャップリンの消防夫』(The Fireman)は、
1916年に公開された
チャールズ・チャップリンによるミューチュアル社での2作目の
サイレント映画です。本作でチャップリンは消防士を演じ、エドナ・パーヴァイアンスはロイド・ベーコン演じる男の娘役で登場します。
あらすじ
物語は、ロイド・ベーコン演じる男が、エリック・キャンベル演じる消防署長と共謀し、自身の家に放火して保険金を騙し取ろうと企むところから始まります。チャップリン演じる消防士は、この陰謀に巻き込まれ、様々な騒動を巻き起こしながらも、最終的には事件の解決に奔走します。
製作の背景
チャップリンが本作を構想したのは、ミューチュアル社のスタジオ近くの消防署の前を通りかかったことがきっかけでした。そこで、消防士の自分が火災警報ベルに翻弄される様子を想像し、
映画のアイデアが生まれたと言われています。撮影は実際の消防署で行われ、本物の消防車が使用されるなど、リアリティを追求した演出がなされています。
反響
映画は公開されると大ヒットを記録しました。しかし、チャップリンはファンからの手紙で、大衆に迎合することへの危惧を伝えられ、自身もそれに同意したと伝えられています。
キャスト
消防士:チャーリー・チャップリン
消防署長:エリック・キャンベル
若い娘:エドナ・パーヴァイアンス
その父:ロイド・ベーコン
火災に遭った男:レオ・ホワイト
消防士:アルバート・オースチン、
ジョン・ランド、ジェームズ・T・ケリー、フランク・J・コールマン
牛乳配達人:フレッド・グッドウィンズ
日本語吹替版
2014年10月19日には、スター・チャンネルで日本語吹替版が初回放送されました。この作品はサイレント映画ですが、チャップリンのデビュー100周年を記念して、日本チャップリン協会の監修のもと、新たに日本語吹替が製作されました。
外部リンク
チャップリンの消防士 - allcinema
The Fireman - IMDb(英語)
The Fireman - YouTube - BGM有り