チャーリー・XCX

チャーリー・XCX (Charli XCX)

シャーロット・エマ・エイチスン（Charlotte Emma Aitchison）として知られるチャーリー・XCXは、1992年8月2日生まれのイギリスのシンガーソングライターです。彼女は、エレクトロポップ、ポップ・パンク、シンセポップなど、多様なジャンルを横断する音楽性と、先鋭的なファッションセンスで世界中の音楽ファンを魅了しています。

生い立ちとキャリア初期

ケンブリッジで生まれたチャーリーは、14歳から楽曲制作を開始。MySpaceに自作曲をアップロードしたことがきっかけで、ロンドンのライブハウスでパフォーマンスを行うようになりました。初期には「!Franchesckaar!」や「Emelline/Art Bitch」といったシングルをリリースし、レイブシーンを中心に活動していました。

2010年にはアサイラム・レコードと契約し、プロデューサーのティム・ゴンザレスとの協働を経て、2012年にミックステープ『Heartbreaks and Earthquakes』と『Super Ultra』を発表。翌年にはワーナー・ブラザース・レコードからシングル「Stay Away」をリリースし、音楽メディアからの注目を集めました。

世界的なブレイク

2012年、スウェーデンのエレクトロデュオ、アイコナ・ポップとの共作「アイ・ラブ・イット」が世界的な大ヒットとなり、彼女の名を広く知らしめました。この曲は、スウェーデンやイギリスだけでなく、アメリカや日本でもチャートを席巻し、両アーティストのブレイクスルーのきっかけとなりました。

2013年にはメジャーデビューアルバム『トゥルー・ロマンス』をリリース。「ユー (ハ・ハ・ハ)」や「ヌークリア・シーズンズ」といったシングルも人気を博しました。その後も、イギー・アゼリアの「ファンシー」への客演や、映画『きっと、星のせいじゃない。』のサウンドトラックに提供した「ブーム・クラップ」のヒットなど、話題作を連発しました。

実験的な音楽への挑戦

2016年には、EP『ヴィルーム・ヴィルーム』を発表し、プロデューサーのSophieとの共同作業で、エクスペリメンタルなダンスポップの方向性を追求。米ラッパーのリル・ヨッティをフィーチャーしたシングル「After the Afterparty」は、イギリスでスマッシュヒットを記録しました。

2017年にはミックステープ『ナンバー1エンジェル』を発表し、シングル「Boys」がミュージックビデオと共に大きな話題となりました。批評家からも高い評価を受け、NMEやガーディアン誌の年間ベストトラックに選出されるなど、音楽的な評価を確立しました。

近年の活動

2019年には、3作目のアルバム『Charli』をリリースし、Variety誌の年間ベストアルバム1位に選ばれるなど、高い評価を受けました。2020年には、新型コロナウイルスのパンデミック中に制作されたアルバム『How I'm Feeling Now』を発表し、その制作過程も注目を集めました。

2024年には、ニューヨークのタイムズスクエアでサプライズパフォーマンスを披露しましたが、演出を巡って議論が起こるなど、常に話題の中心にいます。

音楽性と影響

チャーリー・XCXの音楽は、エレクトロポップを基盤に、ポップ・パンク、シンセポップ、ダンスポップ、ゴシックポップなど、多様なジャンルの要素を取り入れています。彼女自身は、ブリトニー・スピアーズ、シャンプー、ノー・ダウト、スパイス・ガールズなど、さまざまなアーティストから影響を受けたと語っています。また、共感覚の持ち主であり、音楽を色で捉えるという独自の感性も、彼女の音楽制作に影響を与えていると言えるでしょう。

ディスコグラフィー

アルバム

トゥルー・ロマンス (2013年)
SUCKER (2014年)
Charli (2019年)
How I'm Feeling Now (2020年)

EP

You're the One (2012年)
Vroom Vroom (2016年)

ミックステープ

Heartbreaks and Earthquakes (2012年)
Super Ultra (2012年)
Number 1 Angel (2017年)
Pop 2 (2017年)

(その他シングル、客演参加曲、ソングライティング多数)

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