チャールズ・シュワブ

チャールズ・シュワブについて

チャールズ・シュワブは、1971年に設立されたアメリカの金融持株会社であり、テキサス州に本社を置くオンライン取引を中心とした証券会社です。設立以来、シュワブはオンライン証券業界の草分け的存在として知られ、特に手数料が低いことから多くの投資家に支持されています。2018年12月末時点での預かり資産は約3.25兆ドル、口座数は1,160万口座に達しており、全米において14番目という巨大な規模を誇ります。

主要事業と収益構造

シュワブは、低料金の手数料体系を持つネット証券業者として名を馳せています。1990年代までは、主に委託手数料収入を中心に収益を上げていましたが、ITバブルの影響を受けた後、2000年代に入ると投資信託や資産管理に重点を置くようになりました。2018年末には、収益構造を次のように構成しています：

• - 純金利収入：57%
• - 資産運用・管理手数料：32%
• - トレーディング（手数料・自己勘定取引）：8%

このように、シュワブは現在、金利収入が大きな割合を占めるようになっています。

歴史的な沿革

シュワブの歴史は1971年の創業から始まります。1974年には株式取引の委託手数料を一気に70％引き下げる大胆な施策を実施し、その後も1996年にオンライン証券取引に参入しました。1999年にはシュワブ東京海上証券を設立し、翌年の営業開始に至ります。また、2000年には老舗プライベートバンクUSトラストを買収し、富裕層顧客向けサービスを強化しました。

その後、シュワブは2005年に口座維持管理手数料を撤廃し、2006年には委託取引手数料の簡素化を実施しました。この改善策により、前年比でネット入金額が10兆円増加した実績があります。さらに、2015年にはロボット・アドバイザーサービスを開始し、41億ドルの預かり資産を短期間で獲得しました。

最近の展開

2019年には、株式やオプション取引に係る委託手数料を撤廃したことを発表し、特にこの発表により同社の株価が一時的に13%下落しました。しかし、こうした方針変更は業界に影響を及ぼし、他のネット証券株も総崩れとなりました。同年11月には、競合するネット証券のTDアメリトレードを260億ドルで買収することで合意し、2020年までの統合を目指す意向を示しました。シュワブのCEO、ウォルター・ベッティンガーは、低コストと優れたサービス、技術の融合によるさらなるシェア拡大に自信をみせています。

まとめ

チャールズ・シュワブは、1971年の創業以来、アメリカのオンライン証券業界で実績を積み上げてきました。手数料の透明性と低さを追求し、多様な金融商品へのアクセスを提供しています。今後も市場の動向に応じて、変化するニーズに応えるために新たな戦略を展開していくことでしょう。

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