チャールズ・ドージャー

チャールズ・ケルスィー・ドージャーの生涯と西南学院の設立

チャールズ・ケルスィー・ドージャー（C.K. Dozier、1879年1月1日 - 1933年5月31日）はアメリカで生まれ後に日本で宣教師として活躍した教育者です。西南学院の創設者として知られ、日本におけるキリスト教教育の礎を築きました。一般的に日本では「C・K・ドージャー」と呼ばれています。

1. 生い立ちと信仰の目覚め

ドージャーはジョージア州ラグレンジで、ヘンリー・ドージャーとノラの3人兄姉の末っ子として生まれました。13歳の時、彼はイエス・キリストを救い主として認識し、バプテスト教会に入信します。この信仰が彼の今後の人生に大きな影響を及ぼすことになるのです。

優秀な成績でマーサー大学を卒業後、ドージャーは南部バプテスト神学校に進学。1906年には宣教師として任命され、同年中に結婚したモード・バークと共に日本に向かいます。

2. 日本での活動と西南学院の設立

1906年の9月27日に長崎に到着したのち、彼は日本での教育と福音伝道の活動を開始します。翌年には福岡バプテスト神学校が設立され、そこで新約聖書とギリシャ語の教師としても務めるようになります。また、彼は英語を教える夜間学校の校長も務めました。

1911年、ドージャーは日本バプテスト宣教団に対して男子教育のための学校設立を申請し、1916年に福岡市で西南学院が創立されることになります。開校式には104人の学生と9人の教職員が参加し、正式な学び舎がスタートを切りました。

ドージャーは学院の初代校長に選ばれ、教育方針を厳格に運営しました。1921年には高等部を設置し、1927年には学院の院長を辞任するも、理事として引き続き貢献し続けました。

3. 日曜日問題への取り組み

ドージャーの信念は、学院の教育方針、特に「日曜日問題」との闘いに色濃く反映されます。日曜日はキリスト教にとって特別な日であり、礼拝や祈りが重視される一方、スポーツ界では試合の日とされることから意見が対立しました。彼は学院全体がキリストに忠実であることを望み、妥協を許さず、日曜日の活動を厳格に制限しました。

この信念に基づいて、学生たちが日曜日に試合を行うことに反対し、罰則が科せられることもありました。

4. 最後の時と遺したメッセージ

1933年、ドージャーは心臓病を患い、54歳で他界しました。彼の臨終に際し、家族に「西南学院にキリストに忠実であるように」と伝えた言葉は、学院の建学の精神として今も受け継がれています。彼の妻、モード・バーク・ドージャーも教育者として活躍を続け、その貢献が評価されて多くの栄誉を受けました。

ドージャーの生涯と彼の信念、教育への献身は、今日の西南学院における思想と教育のルーツを形作っており、彼の道筋を辿ることで、多くの人々が信仰と教育の重要性を再認識することができます。

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