チュラーロンコーン大学

チュラーロンコーン大学の概要

チュラーロンコーン大学（Chulalongkorn University）は、1917年に開校したタイの国立大学で、国内で最も古い歴史を持つ教育機関です。バンコク市内に位置し、豊富な教育と研究の機会を提供しています。大学名は、タイのラーマ5世（チュラーロンコーン大王）に由来し、彼の後継であるラーマ6世によって設立されました。現在、大学は19の学部と多数の研究機関を有しており、タイでの教育の中心的な役割を担っています。

学校名と名称

チュラーロンコーン大学の名称は、他の大学と異なり特別な形を取っています。一般的には「○○・マハーウィッタヤーライ」という形が多いですが、これに対してチュラーロンコーン大学は「チュラーロンコーン・マハーウィッタヤーライ」と命名されています。また、政府の要請で1980年以降は、タイ語の表記法が見直され、名称もそれに従って変更されています。学生たちの呼称も独特で、他の大学の学生が「ナック・スックサー」と呼ばれるのに対し、ここでは「ニシット」または「ナック・スックサーニシット」と呼ばれています。この大学のシンボルは王室の記章であるプラキアオで、シンボルカラーはピンクです。

創立前の歴史

大学の設立を遡ると、ラーマ5世が官庁を整備し、高度な文書処理能力を備えた官人の育成を目指した「文官研修所」を1899年に設立しました。1902年にはこれが独立した「近習学校」となり、さらにラーマ6世は官吏養成のための「文官学校」を設立しました。このような背景から、1917年には医学部や工学部を含む総合的な高等教育機関としてチュラーロンコーン大学が創立されました。

大学の発展と人口

1987年には設立40周年を迎え、学部数は15、学生数は約18,460人に達し、タイ最多の規模の総合大学へと成長しました。しかし、1990年代からは独立行政法人化に向けた議論がなされるようになりました。チュラーロンコーン大学は国際的にも評価されており、例えば2016年のQSアジア大学ランキングでは、アジアで45位、タイ国内での1位に ranking されています。

学部一覧

この大学には多岐にわたる学部があります。医学部や工学部といった専門的な学部のほか、経済学部や教育学部、法学部、そして芸術学部まで、多様な分野での教育が行われています。また、看護学部や心理学部など、新しい時代に求められる教育プログラムも充実しています。

学生と卒業生

この大学からは多くの著名人が輩出されています。タイ王族や有名な俳優、作家など、さまざまな分野で活躍する卒業生がいます。タイの外交官や政治家も多く、この大学の影響力を示しています。

協定校と国際交流

チュラーロンコーン大学は多くの国際的な大学と提携し、特に日本の大学とも深い交流があります。2019年には上智大学との間でダブルディグリープログラムを締結し、国際的な視野を持つ学生育成に注力しています。このプログラムでは、両国の教育機関の知識を共有し、インターンシップ機会も設けています。

まとめ

チュラーロンコーン大学は、タイの教育システムを代表する存在であり、豊富な学部と国際的なパートナーシップを通じて、未来のリーダーを育成し続けています。その影響力と展望は今後も拡大し続けることでしょう。

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