チューチョ・バルデース

チューチョ・バルデース

チューチョ・バルデース（Chucho Valdés）は、1941年10月9日にキューバで生まれた、世界的に著名なピアニスト、作曲家、そしてバンドリーダーです。特にアフロ・キューバン・ジャズの分野において、その革新的な音楽性と卓越した技術で知られています。彼は、同じく伝説的なピアニストであるベボ・バルデスの息子です。

来歴

バルデースの音楽キャリアは1960年代に始まりました。最初の公式なレコーディングは、1964年1月にキューバの首都ハバナにある「アレイト・スタジオ」（旧称「パナルト・スタジオ」）で行われています。

彼はピアニストとしてのソロ活動に加え、自身のバンド「イラケレ（Irakere）」を結成し、そのリーダーとして活動しました。イラケレは、アフロ・キューバン音楽のリズムとジャズ、クラシック、ロックなどの要素を融合させた独自のサウンドで、国内外で高い評価を得ました。

彼の功績は数々の受賞歴に表れています。特にグラミー賞では複数回受賞を果たしています。2001年の第43回グラミー賞では、ライブアルバム『ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード（Live At The Village Vanguard）』が最優秀ラテン・ジャズ・アルバム賞を受賞しました。また、2017年の第59回グラミー賞でも、ライブ録音盤『Tribute to Irakere: Live in Marciac』が再び最優秀ラテンジャズ・アルバム賞を受賞しています。

ディスコグラフィ

チューチョ・バルデースは、長いキャリアの中で多数のアルバムを発表しています。初期のAreitoレーベルからの作品から、Blue Note、EGREMなど様々なレーベルからリリースされており、ソロ名義のほか、共同名義やライブ盤も多く含まれます。主なアルバムは以下の通りです。

1964年：Jazz nocturno
1964年：Guapachá en La Habana
1970年：Chucho Valdés
1972年：Jazz batá
1976年：Piano I
1981年：Tema de Chaka
1986年：Invitación
1988年：Lucumi
1988年：Straight Ahead
1991年：Solo Piano
1998年：Bele Bele en la Habana
1999年：Briyumba Palo Congo
1999年：Live
2000年：Live at the Village Vanguard
2001年：Solo: Live in New York
2002年：Canciones inéditas
2002年：Fantasía Cubana: Variations on Classical Themes
2003年：New Conceptions
2005年：Cancionero cubano
2008年：Canto a Dios
2008年：Tumi Sessions
2008年：Juntos para siempre
2010年：Chucho's Steps
2013年：Border-Free
* 2016年：Tribute to Irakere: Live in Marciac

これらの豊富な録音は、彼の多才な音楽性と、キューバ音楽における重要な貢献を示しています。チューチョ・バルデースは、現在も活発な音楽活動を続け、世界の音楽シーンに影響を与え続けています。

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