チョコチョコボンボン

『チョコチョコボンボン』は、菊池晃弘によって描かれた、スクウェア（現スクウェア・エニックス）のスーパーファミコン用ソフト『ファイナルファンタジーV』の前史を舞台にしたギャグ漫画です。集英社の「月刊Vジャンプ」で連載され、当初は「FF研究室」というコーナーの一環でしたが、その人気を受けて「緊急増刊ファイナルファンタジーVI」などにも掲載されました。その後、描き下ろし要素とFF情報を加えた単行本としてまとめられました。

概要

物語の主軸は、『ファイナルファンタジーV (FFV) 』のオープニングに至るまでのバッツとチョコボのボコの冒険です。しかし、連載期間中に発売された『ファイナルファンタジーVI』や『ファイナルファンタジーVII』の宣伝要素も含まれており、それぞれの作品のキャラクターが入り乱れる、クロスオーバー的な展開が特徴です。例えば、『FFV』でバッツの仲間となるファリスが登場しますが、バッツとは直接出会わないなど、原作の物語への繋がりを感じさせながらも、独自の展開を見せています。物語は、バッツが隕石の落下を目撃する場面で終わり、本編へと繋がることを暗示しています。

登場人物

バッツ
主人公の青年。父親の遺言に従い、チョコボのボコと共に世界を見て回る旅をしています。非常にテンションが高く、ボケをかますボコに対して、いつも的確なツッコミを入れています。竜騎士にジョブチェンジが可能ですが、これは単に服を着替えているだけという設定です。

ボコ
バッツの相棒であるチョコボ。天真爛漫で無邪気な性格で、ボケ担当です。原作に比べると、少しばかり嫌らしく、たくましい性格として描かれています。驚異的な速さで走ることができますが、燃費はあまり良くありません。

マタタビッチ
ゲイラキャットをベースにした、バッツたちのライバルキャラクター。当初は料理屋の店主として登場し、バッツとボコを眠らせてから食べようと企むも失敗。その後も何度も登場しては、いつも二人にやり込められています。

ファリス
海賊の女船長。漂流していたボコを助けますが、バッツとは出会うことはありません。原作とは異なり、バッツと直接的な関わりを持ちません。

セリス将軍
『FFVI』に登場するガストラ帝国のルーンナイト。この時点では帝国に忠実な兵士として、バッツたちを取り締まります。意外な一面として、カラオケを趣味としている設定です。

マッシュ
『FFVI』に登場する格闘家。山で修行中、偶然バッツたちを助けます。兄のエドガーの名を聞いて驚きますが、モンスターの群れに取り残されてしまいます。

エドガー
『FFVI』のフィガロ国王。原作とは異なり、常に笑顔でバッツたちを振り回すほどの陽気な性格として描かれています。原作とのキャラクター性のギャップが面白い点です。

シャドウ
『FFVI』の暗殺者。原作と比較して、非常にテンションが高いキャラクターとして登場します。クールなイメージを覆す、コミカルな描写が特徴です。

ガウ
『FFVI』に登場する野生児。本編と同様に、野性的な雰囲気を漂わせています。

ウーマロ
『FFVI』の雪男。骨で作ったマシンでFF1レースに出場しますが、骨ではうまく走ることができませんでした。そのコミカルな様子が描かれています。

ゴゴ
『FFVI』に登場するモノマネ師。車のモノマネを披露するなど、その能力を生かしたコミカルな描写が見られます。

モグ
『FFVI』のモーグリ。ゴゴに乗ってFF1レースに出場します。愛らしいキャラクターがレースに彩りを添えています。

セッツァー
『FFVI』のギャンブラー。ブラックジャック号の修理代をバッツたちに請求し、借金の返済を迫ります。原作の設定を生かした登場の仕方です。

クラウド
『FFVII』の元ソルジャー。バッツたちに「興味ないね」と告げて、関わることを拒否します。クールなキャラクター性が際立っています。

ティファ
『FFVII』でセブンスヘブンを経営する女性。ボコにバンダナをプレゼントします。優しい性格が垣間見えます。

バレット
『FFVII』のテロ組織アバランチのリーダー。バッツたちに厳しく接します。原作の厳格なキャラクター性が強調されています。

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