チョット待った!!

『チョット待った!!』

『チョット待った!!』は、1990年10月17日から1991年3月20日にかけて、フジテレビ系列で毎週放送されたバラエティ討論番組です。この番組は三桂が制作を担当しました。深夜帯ではなく、水曜日の22時台というプライムタイムに放送されたこともあり、様々な層の視聴者からの注目を集めました。

番組概要

本番組の最大の特徴は、特定のテーマに対する「賛成派」と「反対派」に分かれたパネリストや参加者たちが、徹底的に議論を戦わせるトークディスカッション形式を採用していた点です。毎回、世相を反映したタイムリーな話題や社会問題など、2つのテーマが設定されました。

番組の進行役は、俳優・タレントの関口宏氏が務めました。氏は番組内で「裁判長」と呼ばれ、議論の行方を見守り、時には介入し、全体の流れをコントロールしました。スタジオに集まった観客や参加者の中から、特に説得力のある意見やユニークな発言をした人物に対しては、裁判長である関口氏からその場でオリジナルのトロフィーが贈られるというユニークな趣向が凝らされていました。これにより、単なる議論だけでなく、参加者一人ひとりの発言が奨励される雰囲気がありました。

番組開始当初は、議論の口火を切るためのVTRについても工夫が見られました。賛成派と反対派、それぞれの立場や主張を掘り下げるVTRを、あえて異なる制作会社が競い合うように制作するという試みが行われていました。

また、番組の初期には、賛成派を『赤唐辛子』、反対派を『ごましお』という、それぞれ熱さや対比をイメージさせるようなニックネームで呼んでいましたが、放送期間が進むにつれてこれらの呼称は自然と使われなくなりました。

放送内容における特筆事項

本番組は、長寿音楽番組として多くの視聴者に親しまれた『夜のヒットスタジオ』の放送枠を引き継ぐ形でスタートしました。そのため、番組開始前のテレビ情報誌などでは、第1回のテーマとしてテレビ業界の内情に迫る「歌番組なぜ終わる」が予告されていましたが、実際の初回放送では急遽内容が変更され、当時世界的に大きな出来事であった『ドイツ統一』という国際情勢に関するテーマが取り上げられました。これは、番組が単なるエンターテインメントに留まらず、硬派なテーマにも果敢に挑む姿勢を示した出来事と言えるでしょう。

さらに、社会情勢に即した対応も行われました。例えば、湾岸戦争開戦前夜にあたる1991年1月16日の放送では、緊迫する国際情勢を受けて急遽生放送に変更し、関連するテーマについてスタジオで白熱した討論が繰り広げられました。このように、緊急性の高い話題にも対応できる柔軟性も持った番組でした。

放送時間

番組は毎週水曜日の22:00から22:54までの時間帯で放送されました（日本標準時）。

制作スタッフ

番組制作を支えた主なスタッフは以下の通りです。

構成：北英祥
技術：八峯テレビ
照明：浅香勉
美術：本田邦宏
デザイン：薩本尚武
美術進行：船場文雄
デスク：三浦麻利子、根本直美
音効：山崎尚志
TK：伊佐次千恵子
演出補：渡辺泰裕
演出：宮井良則、湯澤孝弘
プロデューサー：弘義行（三桂グランチャイルド）、金光修（フジテレビ）
* 総合プロデューサー：森田裕三

制作体制と放送局

この番組はフジテレビと三桂グランチャイルドの共同制作体制で放送されました。放送はフジテレビ系列の各局で行われましたが、系列状況は番組終了時（1991年3月時点）のものです。

（脚注に関する情報はインプットに内容が含まれていないため省略します。）

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