チリの地方行政区分

チリは、16の州（スペイン語: Región）によって構成される国です。これらの州は、チリの国土を管理するための主要な行政区分であり、それぞれが独自の歴史と文化を持っています。

各州の地理的特徴と所属

チリ本土だけでなく、太平洋に浮かぶイースター島やファン・フェルナンデス諸島も、バルパライソ州に属しています。また、マガジャネス・イ・デ・ラ・アンタルティカ・チレーナ州には、チリが領有権を主張する南極の一部が含まれています。ただし、南極については南極条約によって領有権が凍結されており、チリの主張は国際的に認められているわけではありません。

州の番号制度の歴史

かつて、チリの各州には、名前とは別にローマ数字が北から南の順に割り当てられていました。このローマ数字は、公式文書や地図上で州を識別するために広く使用されていました。しかし、例外も存在しました。首都州は「Región Metropolitana」を意味する「RM」の二文字で表されており、ローマ数字は割り当てられていませんでした。そのため、当時13の州があったにもかかわらず、ローマ数字は12までしか存在せず、番号が1つ足りないという矛盾が生じていました。

新設州と番号制度の混乱

2006年にはロス・リオス州(XIV)が、そして[アリカ・イ・パリナコータ州]が新設されました。これらの州は、設立順序に従い、それぞれ14番目と15番目の州として、地理的な位置に関係なく番号が割り当てられました。この結果、13番の番号が事実上欠番となり、番号制度はさらに複雑になりました。その後、2017年に新設が決まったニュブレ州にも、同様に16番目としてXVIという数字が割り当てられました。

番号制度の廃止

このように、新設州の登場によって番号の割り当てが元の規則（北から南）から逸脱し、番号制度の意義が薄れてしまいました。その結果、番号制度を維持することが困難になり、2018年2月に、長年親しまれてきた州の番号制度は廃止されることとなりました。

チリの行政区画

チリの行政区画は、州の下に県、さらにその下にコムーナと呼ばれる市町村が存在します。州はチリの第一級行政区画であり、地方行政の中心的な役割を担っています。

関連情報

ISO 3166-2:CL: チリの地域コードに関する国際規格
チリの都市の一覧: チリの主要都市に関する情報

チリの行政区画は、歴史的な背景や地理的な要因によって複雑に変化してきました。この変遷を理解することで、チリの社会や文化に対する理解を深めることができるでしょう。

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