ツバル総督

ツバル総督について

ツバル総督（Governor-General of Tuvalu）は、英連邦王国の一国であるツバルにおいて、国家元首であるイギリス国王を代行する重要な役職です。ツバルは立憲君主制を採用しており、国王が元首ですが、常時ツバルに滞在することは難しいため、総督がその役割を代行します。

歴史

ツバルは、かつてイギリスの植民地であり、1978年に独立を果たしました。独立後も英連邦王国の一員として、イギリス国王を元首とする体制を維持しています。総督の役職は、独立と同時に設けられ、初代総督は、イギリス女王によって任命されました。当初は、イギリス人が総督に任命されることもありましたが、現在ではツバル国民が任命されることが慣例となっています。

総督の選任は、ツバルの首相の助言に基づいて行われ、国王が正式に任命します。総督は、ツバルにおける国王の代表として、様々な公務を遂行します。

権限

ツバル総督は、象徴的な意味合いが強い役職ですが、一定の権限を有しています。主な権限としては、以下のものが挙げられます。

議会の召集と解散: 首相の助言に基づいて、議会を召集したり、解散したりする権限を持ちます。
法律の裁可: 議会で可決された法律を裁可し、正式に法律として成立させる権限を持ちます。
首相の任命: 議会の信任を得ている人物を首相に任命する権限を持ちます。
恩赦: 犯罪者に対して恩赦を与える権限を持ちます。
国家の代表: 外国との外交交渉や、国際会議への参加など、国家を代表する役割を担います。

ただし、これらの権限は、首相の助言に基づいて行使されることがほとんどであり、総督が独自に判断することは稀です。

歴代総督

歴代のツバル総督は、以下の通りです。

初代: フィアタウ・ペニタラ・テオ (1978年 - 1986年)
第2代: トゥプア・レウペナ (1986年 - 1990年)
第3代: パエニウ・イアコバ (1990年 - 1993年)
第4代: トゥリマ・マヌエラ (1993年 - 1994年)
第5代: トム・シオーネ (1994年 - 1998年)
第6代: カムタラ・バイヌケ (1998年 - 2000年)
第7代: フラティ・バアオ (2000年 - 2003年)
第8代: トフィガ・バケナ (2003年 - 2005年)
第9代: フィロイメア・テリモ (2005年 - 2010年)
第10代: イアコバ・イタレリ (2010年 - 2019年)
第11代: テニク・テリオ (2019年 - 現在)

関連項目

* ツバルの首相

総督は、ツバルの政治において重要な役割を果たしており、その存在は、ツバルの歴史と文化を理解する上で欠かせない要素となっています。

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