ティアゴ・スプリッター

ティアゴ・スプリッター：バスケットボール界の軌跡

ティアゴ・スプリッター（Tiago Splitter Beims）は、1985年1月1日生まれのブラジル出身の元プロバスケットボール選手であり、現在は指導者として活躍しています。サンタカタリーナ州ジョインヴィレで生まれ、スペインとの二重国籍を持ちます。ポジションは主にパワーフォワード、センターを務めていました。

スペインでの躍進

2000年、15歳でスペインに渡り、LEBのアラバ・ゴラゴでプロデビューを果たしました。2001年にはLEB2のビルバオ・バスケットへ移籍し、チームのLEB1昇格に大きく貢献しました。2003年、スペインのプロ1部リーグ、リーガACBの強豪タウ・セラミカに移籍。ここでは、2度のコパ・デル・レイ優勝、ユーロリーグ2006-07での3位入賞に貢献するなど、中心選手として活躍しました。また、スーペルコパでは2006年と2007年の2年連続でMVPを獲得するなど、その実力を如何なく発揮しました。

2007年のNBAドラフトでサンアントニオ・スパーズから全体28位指名を受けましたが、その後もタウに残留し、2010年までスペインでプレーを続けました。2010年にはリーガACBでMVPを獲得し、スペインでのキャリアを最高のかたちで締めくくりました。

NBAでの挑戦

2011年、ティアゴ・スプリッターはサンアントニオ・スパーズと3年契約を結び、念願のNBA入りを果たしました。スパーズでは、持ち前の献身的なプレーとインサイドでの存在感を発揮し、チームに貢献しました。2013-14シーズンには、サンアントニオ・スパーズの7年ぶりのNBA優勝に大きく貢献。この年のNBAファイナルでは、前年のファイナルでレブロン・ジェームズにブロックされた雪辱を晴らすべく、第5戦でドウェイン・ウェイドのダンクを豪快にブロックし、チームを優勝に導きました。この優勝により、ブラジル出身のNBA選手として初のNBAチャンピオンリングを獲得しました。

2015年7月、アトランタ・ホークスにトレードで移籍。しかし、怪我の影響もあり、十分な活躍を見せることができませんでした。

2017年2月22日、フィラデルフィア・76ersにエルサン・イルヤソバとの交換で放出されました。しかし、怪我の影響で出場機会を得られず、シーズン終了後、現役引退を決意しました。

指導者としての新たな道

2018年2月19日、地元ブラジルのテレビインタビューで現役引退を発表しました。近年は腰の怪我に苦しみ、満足にプレーすることができませんでした。引退後、2018年4月24日にはブルックリン・ネッツのスカウトに就任し、チームの戦力補強に貢献しました。

そして2024年7月16日、トゥオマス・リサロのアシスタントコーチ就任に伴い空席となっていた、パリ・バスケットボールのヘッドコーチに就任することが発表されました。指導者として、新たなキャリアをスタートさせています。

ブラジル代表としての誇り

ティアゴ・スプリッターは、ブラジル代表としても長年にわたり活躍しました。2003年にはパンアメリカン大会、南米選手権優勝に貢献。2006年の世界選手権にも出場しました。しかし、2016年のリオデジャネイロオリンピックは、怪我のために出場を断念せざるを得ませんでした。

ティアゴ・スプリッターは、スペイン、NBA、そしてブラジル代表として、数々の輝かしい実績を残しました。その功績は、バスケットボールファンに長く記憶されることでしょう。引退後は指導者として、次世代の育成に力を注いでいます。今後の活躍にも注目が集まります。

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