ティグロン (潜水艦)

USS Tigrone (SS-419)

USSティグロン（SS-419）は、アメリカ海軍が運用した潜水艦で、テンチ級に属します。この艦名はイタリア語の「虎」から派生しており、その特徴的な縞模様が由来です。

艦歴の始まり

ティグロンは1944年5月8日にメイン州キタリーのポーツマス海軍造船所で建造を開始しました。艦は7月20日にグリシャム夫人によって命名され、10月25日にハイラム・キャシディ中佐の指揮のもとで正式に就役しました。

艦の艤装が完了すると、ニューロンドンで訓練を行い、大晦日に潜水艦基地から出航。1月16日にはパナマ運河を経てハワイに向かい、最初の哨戒任務の準備を開始しました。

初めての哨戒 (1945年3月-4月)

1945年3月9日、ティグロンは最初の哨戒任務に出ます。3月19日にグアムに寄港、その後日本艦隊との接触を試みました。複数回の攻撃機に遭遇しながらも、無傷で任務を遂行しましたが、敵船団は見つかりませんでした。

4月には、救助任務をしながら艦砲射撃を行う場面もあり、最終的には43日間の活動を終えグアムに帰還しました。

二回目の哨戒 (1945年5月-7月)

5月20日には日本近海を目指し、孀婦岩での救助活動がなされました。この任務中には、数回にわたる救助作業を行い、合計で30名の遭難者を救出しました。これにより、潜水艦によるパイロット救助の新記録を打ち立てました。

6月には、霧や機器不調に悩まされながらも、無事に帰投し、新たな艦長が指揮を執ることになりました。

三回目の哨戒 (1945年7月-9月)

7月31日、ティグロンは再び日本近海へ向かいました。この時期、ソビエトが日本に宣戦布告した知らせが響き、アメリカ軍の攻撃が続きました。8月15日には日本降伏の命令を受け、さらなる任務に従事しました。

戦後の活動

艦は1946年に退役し、1948年にはSSR-419として再編成されました。その後、様々な調査と評価任務に供された期間は1975年まで続きます。最後には1976年に海没処分され、大戦中の功績により、2個の従軍星章を受章しました。

まとめ

ティグロンはアメリカ海軍の歴史的存在であり、戦闘、救助、調査任務で多大な役割を果たしました。その退役時には最古の現役潜水艦の一つとして名を馳せ、多くの歴史を作り上げました。

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