ティショフツェ連盟

ティショフツェ連盟は、1655年12月29日に、ポーランドの大ヘトマンであるスタニスワフ・レヴェラ・ポトツキと、野戦ヘトマンのスタニスワフ・ランコロンスキーによって、ティショフツェ（現在のポーランド領内）で締結された反スウェーデン同盟です。

当時のポーランドは、スウェーデンとの間で戦争状態にありましたが、スウェーデン軍からポーランド兵への給与支払いが滞るという事態が発生していました。これに不満を抱いたスタニスワフ・レヴェラ・ポトツキは、スウェーデン王カール10世に誓った忠誠を破棄し、ティショフツェでポーランド貴族たちを結集して、反スウェーデン連盟を結成しました。

この動きに呼応するように、ポーランド王ヤン2世カジミェシュもシレジアから反スウェーデンのプロパガンダを展開し、クリミア・タタールを傭兵として雇い入れるなど、スウェーデンに対抗する姿勢を鮮明にしました。連盟軍は、ヤスナ・グラ包囲戦においてスウェーデン軍に撤退を強いるという大きな戦果を挙げ、反スウェーデン陣営に自信をもたらしました。

さらに、スウェーデン軍とロシア軍がリトアニアにおいて圧政を敷いたことが、平民による大規模な反乱を引き起こしました。これにより、スウェーデン軍は疲弊し、1659年から1660年にかけて、リトアニアのヘトマンであるヴィンツェンティ・コルヴィン・ゴシェフスキによってリトアニアから完全に駆逐されることとなりました。

ティショフツェ連盟の結成は、その後のポーランド・スウェーデン間の戦局を大きく左右する出来事となり、ポーランドがスウェーデンの侵略から国土を守り抜く上で重要な役割を果たしました。

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