ティズウェイ

ティズウェイ(Tizway)は、2005年2月17日生まれのアメリカ合衆国産競走馬にして種牡馬である。2011年のホイットニーハンデキャップとメトロポリタンハンデキャップ制覇という華々しい戦績を残し、競走馬としての才能を遺憾なく発揮した。

競走馬時代は、2歳時にデビューするも、その後は苦戦が続いた。3歳シーズンは初勝利を挙げたものの、ステークスレースへの挑戦は叶わなかった。4歳になると10ヶ月の休養を経て復帰。復帰後は好成績を収め、ホイットニーハンデキャップに初挑戦するも4着に終わる。ジョッキークラブゴールドカップでは3着と健闘を見せたものの、日本遠征となったジャパンカップダートでは12着と結果を残せなかった。

5歳シーズンは、アローワンスレースでの勝利を皮切りに、メトロポリタンハンデキャップで3位に入賞。その後、負傷による休養を挟みながらも、ケルソハンデキャップで重賞初勝利を飾る。ブリーダーズカップダートマイルでは5着に入賞しシーズンを終えた。

そして迎えた6歳シーズン。ティズウェイはキャリアのピークを迎える。ガルフストリームパークハンデキャップとチャールズタウンクラシックで3位に入賞した後、メトロポリタンハンデキャップでG1初制覇を達成。1分32秒90という好タイムを記録し、コースレコードに迫る走りを見せた。続くホイットニーハンデキャップでは、複数のG1優勝馬を抑え、見事勝利を収める。この勝利により、2011年の古馬部門暫定リーダーに躍り出た。しかし、ブリーダーズカップクラシックの調教中に靭帯を損傷し、惜しまれつつも引退した。通算成績は20戦7勝1着、5着、総獲得賞金は1,359,274ドルであった。

種牡馬としては、2012年にスペンドスリフトファームで繋養を開始。最初の種付け料は15,000ドルであった。2015年には産駒がデビューし、Tizzarunnerが初勝利を挙げた。その後、新種牡馬ランキングで21位にランクインするなど、着実に種牡馬としての地位を築いていった。ステークス優勝馬も輩出し、高い評価を得ていた。2017年には韓国へと売却されたが、米国時代の産駒であるザラストロマンスはトルコで活躍し、最優秀2歳牝馬、ガジ賞（トルコダービー）優勝馬となるなど、大きな成功を収めた。

ティズウェイは、日本にもその血を受け継ぐ競走馬を残している。輸入されたコーステッドを母に持つダノンベルーガは2022年共同通信杯で2着、2023年ドバイターフでも2着と活躍。同じくコーステッドを母に持つボンドガールも2024年秋華賞など重賞で2着4回入線するなど、活躍している。

2024年3月2日、トルコ西部のカラジャベイスタッドで心臓発作のため19歳でその生涯を終えた。アメリカでの活躍、韓国、トルコでの種牡馬としての成功、そして日本における産駒の活躍と、ティズウェイの物語は、長く人々の記憶に刻まれるだろう。彼の競走馬としての輝かしい功績、そして種牡馬としての貢献は、競馬史に大きな足跡を残したと言えるだろう。

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