ティルナノーグ (ゲーム会社)

ティルナノーグ（Tirnanog Co.）について

ティルナノーグは、日本のコンピュータゲーム開発会社であり、本社は京都市南区に位置しています。1999年8月、著名なゲームデザイナー加賀昭三が、任天堂のセカンドパーティ企業であるインテリジェントシステムズを離れた後に設立した企業です。ティルナノーグは、ゲーム業界において独自の位置を確立し、さまざまなプロジェクトに取り組んできました。

設立の背景

加賀昭三は、ファイアーエムブレムシリーズを手がけたクリエイターとして広く知られています。彼のビジョンに基づいてティルナノーグが設立された背景には、独自のゲーム開発に対する強い思いがありました。新たなゲーム体験を提供することを目指し、ティルナノーグは新しいタイトルの開発に着手しました。

ティアリングサーガ裁判

創業と同時に、ティルナノーグは浜村弘一の協力を受けて、新作ゲーム「エムブレムサーガ」の開発に取り組みました。このタイトルは、SCE・プレイステーション向けに制作され、後にエンターブレインから発売されることが決定していました。しかし、エムブレムサーガの発表後、本作がファイアーエムブレムシリーズと関連があるとのインタビューがファミ通誌に掲載され、任天堂とインテリジェントシステムズから開発中止を求められる事態が発生します。

結局、エムブレムサーガは発売直前に「ティアリングサーガ ユトナ英雄戦記」と改題し、若干の画像修正を施してリリースされました。しかし、この状況から任天堂とISから訴訟が提起されました。結果的に、ティルナノーグ、エンターブレイン、加賀は不正競争防止法違反の責任を問われ、任天堂に対し約7600万円の損害賠償を支払うことになりました。

ベルウィックサーガの開発

その後、ティルナノーグが手がけた続編「ベルウィックサーガ」が2005年5月にエンターブレインから発売されました。当初、ベルウィックサーガは加賀の関与がないと考えられていましたが、ファミ通ゲーム白書2006においてその製作元がティルナノーグであることが確認されました。このタイトルに関しては、任天堂やインテリジェントシステムズからの訴訟は起きていないことがわかりました。

まとめ

ティルナノーグは、今後も新しいゲーム体験を提供するためにさまざまな挑戦を続けていくでしょう。彼らの独自のアプローチが、どのような作品を生み出すのか期待が寄せられています。また、過去の裁判や市場との関わりを経験したことで、今後の展開においてもより慎重な姿勢が求められることでしょう。ティルナノーグの歩みからは、創造性だけでなく、商業的な現実に対応する能力も重要であることが示されています。

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