ティーウェイ航空

ティーウェイ航空（T'way Air）

ティーウェイ航空は、韓国を拠点とする格安[[航空会社]]（LCC）です。2010年に韓星航空から社名を変更し、再スタートを切りました。競合他社よりも最大80%程度安い運賃設定を強みとし、顧客満足度調査や航空サービスモデル評価で高い評価を得ています。

設立と成長

2010年9月に韓国国内航空運送事業運航証明を取得し、金浦-済州線を開設しました。2011年には顧客満足度調査で韓国系LCC5社中5部門でトップを獲得、2012年には航空サービスモデル評価でLCCの中で最も高く評価されるなど、設立当初から高い顧客評価を得ています。2013年には、設立3年で黒字を達成し、韓国系LCCとして初めて国際航空運送協会（IATA）の安全監査プログラム「IOSA」認証を取得するなど、安全性も評価されています。

サービスと特徴

ティーウェイ航空は、機内でのバルーンアートや写真撮影、記念日サプライズアナウンスなど、フレンドリーなサービスを特徴としています。日本地域本部は、日本における運営やマーケティングを担当しています。

2019年にはワイドボディ機を導入し、中距離路線への展開を計画していました。日本へは成田、関空、札幌、福岡、沖縄など主要都市に就航しており、関空からはグアム線も運航しています。

近年の動向

2019年には日韓関係の悪化により、一部路線の運休を余儀なくされましたが、2023年には大韓航空によるアシアナ航空合併に伴う是正措置として、欧州路線の一部を引き継ぐことになり、LCCとして2番目にヨーロッパ長距離路線に参入しました。大韓航空からウェットリースされた機材と乗務員により、2024年夏にはフランクフルト、ローマ、パリ、バルセロナへの就航を開始しました。

歴史

2004年：韓星航空として設立。
2005年：済州 - 清州線就航。
2005年～2009年：資金難による運休と再開を繰り返す。
2010年：シンポ創業投資がスポンサーとなり、ティーウェイ航空に社名変更。
2010年：ソウル/金浦 - 済州線運航再開。
2011年：国際線就航を開始し、福岡線などへ路線を拡大。
2013年～2015年：札幌、佐賀、大分、関西、グアムなどへ路線を拡大。
2019年：日韓関係悪化により一部路線運休。
2023年：アシアナ航空合併に伴う是正措置により欧州路線に進出。

就航地

2024年現在、ティーウェイ航空は以下の地域に定期便を運航しています。

韓国：ソウル/仁川、ソウル/金浦、釜山、済州、大邱、光州、務安
日本：東京/成田、大阪/関西、名古屋/中部、札幌/新千歳、福岡、佐賀、熊本、沖縄/那覇
台湾：台北/桃園、台北/松山、台中、高雄
中国：三亜、温州、済南、青島、海口、上海/浦東、南寧、延吉
香港：香港
マカオ：マカオ
ベトナム：ホーチミン、ダナン、ニャチャン
ラオス：ヴィエンチャン
タイ：バンコク/スワンナプーム、バンコク/ドンムアン
マレーシア：コタキナバル
シンガポール：チャンギ
フィリピン：セブ、カリボ
北マリアナ諸島：サイパン
アメリカ合衆国：グアム
オーストラリア：シドニー
モンゴル：ウランバートル（季節運航）
キルギス：ビシュケク
クロアチア：ザグレブ（季節運航、往路のみビシュケク経由）
イタリア：ローマ
フランス：パリ
スペイン：バルセロナ
ドイツ：フランクフルト
ロシア：ウラジオストク、ハバロフスク（冬季運休、現在は運休中）

サービス

機内では、ミネラルウォーターが無料で提供され、軽食や機内食（事前予約制）を有料で販売しています。国際線では、免税品の機内販売も行っています。

トラブル

2024年6月には、仁川発関西行きの便で機体トラブルが発生し、代替機材の手配で遅延が発生しました。この際、他の路線の機材を転用したことが判明し、乗客から損害賠償請求訴訟の動きが出ています。また、同年8月には、アシアナ航空との統合に伴い新規開設したパリ線で、出発前に機体トラブルが発生し、約21時間の遅延が発生しました。このトラブルは、リース導入した機材のエンジンが従来使用していたものと異なっていたことが影響したと報道されています。

ティーウェイ航空は、格安[[航空会社]]として競争の激しい市場で成長を続けていますが、安全運航と顧客満足度の維持が今後の課題となっています。

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