テイルズ オブ バーサス

テイルズ オブ バーサス

『テイルズ オブ バーサス』は、2009年8月6日にバンダイナムコゲームスからリリースされたPlayStation Portable用のゲームソフトです。この作品は『テイルズ オブ』シリーズにおける初の対戦アクションゲームであり、異世界「ダイランティア」を舞台にしています。プレイヤーは35人のキャラクターを操作し、物語の中で「大いなる実り」を巡る戦いに挑みます。主題歌にはGIRL NEXT DOORの「Be your wings」が採用されています。

ゲームシステム

『テイルズ オブ バーサス』の中心的な要素は、2Dバトルシステムで、従来のリニアモーションバトルシステムを採用しています。対戦形式は1VS3、2VS2、バトルロイヤルの3つがあり、選択したキャラクター同士の戦闘が可能です。バトルでは通常技や術技を巧みに組み合わせてコンボを成立させ、スタイリッシュな技を繰り出すことが求められます。

本作には壁や高低差、様々なギミックが導入され、例えば竜巻や落石、巨大タル、トゲ床、レーザーなどが戦闘を盛り上げます。これらのフィールド要素を利用した独自のコンボが新たに生まれ、戦略的なバトルが実現されています。また、アイテムがランダムに出現し、プレイヤーはそれを利用して敵を妨害したり自身を回復することができます。特定のアイテムを使うと、過去作でお馴染みのキャラクターの技を発動することも可能です。

プレイヤーはバトルに勝利した際に得られる「グレードポイント (GP)」を使って各キャラクターのステータスを強化でき、多様な育成要素を楽しむことができます。これにより、キャラクターを自分好みにカスタマイズしながら、バトルを繰り返していくことが可能です。

オーバーリミッツとフェイタル・ストライク

バトルの醍醐味の一つとして「オーバーリミッツ」が挙げられます。オーバーリミッツはゲージが最大の状態で発動させ、発動中は攻撃を受けてもひるまなくなるため、必殺技「秘奥義」を発動するチャンスが生まれます。秘奥義を発動すると、キャラクターのカットインが画面に表示され、迫力満点の演出が楽しめます。

さらに、『テイルズ オブ ヴェスペリア』から登場する「フェイタル・ストライク」もあり、特定の条件をクリアすることで大ダメージを与えられる特別な技となっています。

ユグドラシルバトル

物語の中心には「ユグドラシルバトル」と呼ばれる武闘大会があり、プレイヤーは選択したキャラクターの組み合わせで優勝を目指します。ワールドマップを探索しながら、メインストーリーを進めたりサブキャラクターとの戦闘を行い、キャラクターを強化していく仕組みとなっています。最初に選択できるシナリオは「ロイド&コレット編」や「リオン&カイル編」などの4編であり、これらをクリアすることで他のシナリオも開放されます。

クイックバトルと特別なミニゲーム

ゲームモードには「クイックバトル」があり、様々な対戦を楽しむことができます。条件に応じたバトルが展開され、プレイヤー自身のスタイルで遊ぶことができるのです。また、「Tales of WALL BREAKER」というミニゲームも搭載され、CPUとの対戦で勝利条件として、相手を壁に叩きつけて場外に追放するというユニークなルールが設けられています。

登場キャラクターと世界設定

本作には、人気のあるキャラクターたちが数多く登場し、各作品から総勢35人のキャラクターが参戦します。例えば、『テイルズ オブ ファンタジア』のクレスやミントなどが含まれ、ファンには懐かしい面々が揃っています。

物語の舞台「ダイランティア」は、世界樹によって支えられたエネルギー「マナ」が流通する場所です。しかし、マナの供給が不足する状況の中、人類は「世界樹協定」を結び、ユグドラシルバトルを通じて権利を競い合います。この背景により、プレイヤーは戦争の果てに待ち受ける壮大な冒険に挑むことになります。

開発とプロモーション

本作の開発は、ファンからの人気を受けて決定されたことで、ユニークなシナリオやキャラクター数が設定されました。治安の向上や面白さを追求し、ファンに愛される内容となるよう工夫が凝らされています。これに伴い、発売前にはさまざまなプロモーションが行われ、予約特典としてキャラクターを使った特別なDVDも用意されました。

総評

『テイルズ オブ バーサス』は、対戦アクションゲームとしての特長を活かし、ファンが喜ぶ要素が満載の作品に仕上げられています。豊富な登場キャラクター、戦略的なバトルシステム、そして深いストーリーが融合し、プレイヤーを引き込む力を持ったゲームです。

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