テッド・ディッチバーン

テッド・ディッチバーン：トッテナムの守護神、イングランドの英雄

エドウィン・ジョージ・"テッド"・ディッチバーン（Edwin George "Ted" Ditchburn, 1921年10月24日 - 2005年12月26日）は、イングランド・ジリンガム出身の伝説的なサッカー選手でした。ポジションはゴールキーパー（GK）を務め、その卓越した才能と献身的なプレーで、トッテナム・ホットスパーFCとイングランド代表の両方で多大な功績を残しました。

クラブキャリア：トッテナム一筋の忠誠心

ディッチバーンは、1937年にトッテナム・ホットスパーFCに加入するまで、製紙工場で働くという異色の経歴の持ち主でした。第二次世界大戦中はイギリス空軍に従軍し、終戦後の1946年8月31日にトッテナムでリーグデビューを果たしました。その後、彼は正GKとして確固たる地位を築き、1948年4月から1954年3月まで、驚異的な247試合連続出場という記録を打ち立てました。

1949-50シーズンにアーサー・ロウが監督に就任すると、ディッチバーンはチームの中心選手として活躍。そのシーズンには2部リーグで優勝を果たし、翌1950-51シーズンには、クラブ史上初となる1部リーグ優勝に大きく貢献しました。この時のトッテナムは、「プッシュ・アンド・ラン」と呼ばれる革新的な戦術を採用し、ディッチバーンはその最後尾からチームを支え続けました。

1958年にトッテナムを退団するまで、ディッチバーンは通算452試合に出場し、それまでのクラブ最多出場記録保持者であったジミー・ディモックの438試合を塗り替えました。この記録は長らくクラブの最多出場記録として君臨し、現在でも歴代6位、GKとしてはパット・ジェニングス（590試合）に次ぐ2位の記録となっています。彼のトッテナムに対する忠誠心と、クラブへの貢献は、今もなお多くのファンに語り継がれています。

代表キャリア：ワールドカップへの切符

ディッチバーンは、1948年12月にスイス代表との試合でイングランド代表デビューを飾り、6-0での勝利に貢献しました。1950年には、イングランド代表が初めて出場した1950 FIFAワールドカップの代表メンバーに、同僚のアルフ・ラムゼイ、ビル・ニコルソン、エディ・ベイリーと共に選出されました。しかし、残念ながら大会での出場機会はありませんでした。

タイトルと栄光

ディッチバーンの輝かしいキャリアは、数々のタイトルによって彩られています。

リーグ: 1950-51
チャリティ・シールド: 1951

これらのタイトルは、彼の卓越した才能と、チームへの貢献を証明するものであり、彼の名前はトッテナム・ホットスパーFCの歴史に永遠に刻まれています。

テッド・ディッチバーンは、単なる優れたGKというだけでなく、クラブへの忠誠心と、常に全力を尽くす姿勢で、多くの人々に感動を与えました。彼のプレーは、今もなお多くのサッカーファンに記憶され、語り継がれています。

Ted Ditchburn - Transfermarkt

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